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ヨブ 記

ヨブ 記 7

1 人は、どうして苦しみもだえなければならないのか。

人の一生は、奴隷の日々のように長く苛酷だ。

2 一日の終わりが、なんと待ち遠しいことか。

人は賃金を受け取る週末まで汗水流して働く。

3 同じように私にも、苦しい日々と、

長くて物憂い夜がある。

4 床につくとき、『今が朝ならいいのに』と思い、

夜が明けるまで、寝返りを打って悶々とする。

5 私の体にはうじ虫がたかり、

皮膚はかさぶたで黒ずんでいる。

肉はざくろのように口を開け、膿が流れている。

6 望みもないまま、またたく間に一日一日が過ぎ去る。

7 私のいのちは、はかない息のようで、

良いものは何一つ残っていない。

8 私を見ていられるのも長くはない。

もうじき、私の死骸を見るようになるだろう。

9 雲が散って消えるように

死んだ者は永久に戻らない。

10 家族の前から永久に姿を隠し、

再び顔を見せることもない。

11 頼むから、私の苦しみをわかってほしい。

悩み苦しんでいる私に、気がすむまで語らせてほしい。

12 ああ神よ、

どうして私を放っておいてくださらないのですか。

私は獣でしょうか。

13-14 眠って悲惨な境遇を忘れようとすると、

あなたは悪夢で私を脅します。

15 こんな状態がいつまでも続くくらいなら、

ひと思いに締め殺されたほうがましです。

16 もう生きていたくなんかありません。

お願いです、神よ。

残り少ない日々を、私だけにしておいてください。

17 人とは何者なのでしょう。

神がわざわざ時間をかけて

苦しめるだけの値打ちがあるでしょうか。

18 朝ごとに尋問し、一日中痛めつけなければ

気がすまないのですか。

19 せめてつばを吐く間だけでも

ひとりにしておいてください。

20 人間の見張り役である神よ。

私の罪がご気分を害したのですか。

なぜ私を標的にし、

とても生きてはいられないようにさせるのですか。

21 なぜ私の罪を赦し、除いてくださらないのですか。

私は今にも息絶える身ではありませんか。

神が捜しても、私はどこにもいなくなるのです。」

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ヨブ 記

ヨブ 記 8

ビルダデのことば

1 シュアハ人ビルダデのヨブへの返答。

2 「ヨブ、いつまでそんなことを言い続けるのか。

そんな激しいことばでまくし立てるのはやめよ。

3 神が正義を曲げるだろうか。

4 あなたの子どもたちが罪を犯し、

神から罰を受けても、

5 あなたが全能の神に嘆願するなら、

6 神は祈りを聞き、

元どおりの幸福な家庭としてくださる。

もっとも、あなたが潔白で正しければの話だが。

7 たとえ一から出直しても、

やがて多くの財産を築くだろう。

8 歴史の書物をひもとき、調べてみるがいい。

9 私たちは生まれたばかりの赤ん坊のような者で、

ほんのわずかのことしか知らないのだ。

われわれの一生は影のようにはかない。

10 だが、昔の人の知恵は大したものだ。

ほかの人の経験から、

あなたは次のことを学ぶことができる。

11-13 神を忘れる者の望みは断たれる。

彼らは根を下ろす土のない葦や

水分を断たれた草のように、

鎌を入れないうちからしおれる。

14 神を追い出した者は、

くもの巣を頼りにするようなもので、

頼みの綱はみな断ち切られる。

15 自分の家にいれば安全だと思っていても、

家はいつまでもあるわけではない。

16 朝のうちは、青々と茂る木のように力にあふれ、

枝は庭いっぱいに張っている。

17 根は石地を伝い広がり、地下水にまで届く。

18 ところが、そんな者が急に姿を消しても、

だれも悲しんではくれない。

19 彼が期待できることといえば、これくらいだ。

そればかりか、彼の代わりに

ほかの者が地から芽を出す。

20 いいか、考えてもみよ。

神は正しい人をお見捨てにならないし、

悪い者を栄えさせることもないのだ。

21 あなたにも、いつか必ず笑顔を取り戻し、

喜びの叫びをあげる日がくる。

22 あなたを憎む者は、結局は恥をかき、

悪者は滅ぶことになるのだ。」

—https://api-cdn.youversionapi.com/audio-bible-youversionapi/406/32k/JOB/8-13449b7f75507cd834bc9fa444ec6555.mp3?version_id=83—

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ヨブ 記

ヨブ 記 9

ヨブのことば

1 ヨブの答え。

2 「そのようなことぐらい、私も知っている。

ちっとも耳新しいものはない。

しかし、答えてもらいたいものだ。

人はどうしたら神の目から見て、

正しい者となれるのか。

3 神と正面から議論しようと思ったら、

人は千の質問のうち、一つも答えることはできまい。

4 神の知恵と力は底知れないのだ。

今まで、神に反抗して

成功した者など、いないのだから。

5 神は突然怒って山を動かし、ひっくり返す。

6 大地さえ土台から揺り動かす。

7 神が命令すると、

太陽は昇らず、星も光らない。

8 神はただひとりで天を張り広げ、

海の上をゆったりと歩いた。

9 牡牛座、オリオン座、スバル座、

それに、南の星座も、みな神が造った。

10 ほかにも、目をみはるような奇跡はいっぱいある。

あまりに多くて数えきれないほどだ。

11 神がそばを通り過ぎても、

私には、そのお姿は見えない。

12 神が人のいのちを奪うとき、

だれもその手をとどめることはできない。

『何をするのですか』と抗議できる者もいない。

13 しかも、神は怒りを静めず、

高慢で屈強な人間をも地にひれ伏させる。

14 私には、全能の神を相手どって議論し、

説き伏せることなどできない。

15 たとい私が正しくても、自分を弁護しない。

ただただ、あわれみを求めるだけだ。

16 たとえ祈りが答えられても、

神が私の叫びを聞いたとは思えない。

17 神は、これほどまで私を打ちのめし、

理由もないのに傷口を広げるからだ。

18 次から次へと、息もつかせず、

非常な悲しみで私の心を満たしている。

19 強くて正しいのは、この世に神だけではないか。

20 しかし、私は正しいだろうか。

そうでないことは自分がよく知っている。

たとえ一点の非の打ちどころもないとしても、

神は私を悪い者とする。

21 自分が完全に潔白な人間であるかどうか

私は考えようとも思わない。

つくづく自分がいやになった。

22 潔白であるにせよ、悪人であるにせよ、

神にとっては同じこと。

どちらにしても滅ぼされるのだ。

23 神は、罪のない者が

災難に押しつぶされるのを見て笑う。

24 全地は悪者どもの手中にある。

神は裁判官の判断力を奪い、

不公平な裁判を行わせる。

そうするのが神でないとしたら、

いったいだれが張本人なのか。

25 私の一生は悲劇をはらんだまま、

矢のように飛び去る。

26 私の歳月は船足の速い舟のように遠ざかり、

獲物に襲いかかる鷲のように飛び去る。

27 神への不満を忘れ、

悲しむのをやめて明るく振る舞おうとしても、

28 神は今まで以上の悲しみを与えるばかりです。

ああ神よ、私にはわかっています。

あなたは私を罪ある者となさいます。

29 罪人扱いするに違いありません。

だから何を言ってもむだなのです。

30 たとえ、水晶のような水で体を洗い、

灰汁で手の汚れをすっかり落としても、

31 神は私をどぶに突き落とします。

そのため泥まみれになった着物でさえ、

神の目には、私よりきれいに見えるでしょう。

32-33 神は人間ではないので、

私は自分を弁護することができません。

もし神が人間なら、

対等な立場で話し合えるでしょう。

私たちの間には仲裁人がいません。

仲を取り持つ者がいないのです。

34 これ以上、神の刑罰の恐ろしさに

おびえなくてすむよう、

私を打ちたたくのをやめてください。

35 そうすれば、遠慮なくお話しし、

身の潔白を堂々と主張できるのです。

—https://api-cdn.youversionapi.com/audio-bible-youversionapi/406/32k/JOB/9-a449bc60c01b2a8ccf81c8a3d3e41732.mp3?version_id=83—

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ヨブ 記

ヨブ 記 10

1 ああ、もう生きていたくない。

頼むから、思いきりうっぷんを晴らさせてくれ。

積もる恨みつらみをぶちまけ、

2 神にこう言おう。

むやみやたらと責めるだけでなく、

なぜそうするのか、わけを聞かせてください。

3 私を造ったのはあなたです。

その私をしいたげ、さげすみ、

一方では悪人にいい目を見させることは、

はたして正しいことでしょうか。

4-7 あなたも、人間と同じように不公平なのですか。

神の寿命はあまりにも短いので、

私の無罪を十分に知りながら

ありもしない罪をとがめようと、

私を追いかけ回すのですか。

だれもあなたの御手から私を救い出せないことを

承知のうえで、このようにしているのですか。

8 あなたは私を造っておきながら

今になって滅ぼそうとなさいます。

9 お願いです。私がちりで造られたことを

思い出してください。

こんなにも早く、私をちりに逆戻りさせるのですか。

10 あなたは私を牛乳のように注ぎ出して、

チーズのように固めました。

11 あなたは私の体を、皮や肉、骨や筋でお造りになり、

12 いのちを与え、恵みと愛を注いでくださいました。

あなたのいつくしみがあったからこそ、

私は今日まで生き長らえたのです。

13-14 ところが、あなたのほんとうのねらいは、

もし私が罪を犯したら断じて赦さず、

滅ぼすことにあったのです。

15 ほんの少しの落度があるだけで、

たちまち悪い者とされるのです。

たとえ私が正しくても、

そんなことは何にもなりません。

いったいどうすればいいのですか。

16 立ち上がろうとすると、

あなたはライオンのように襲いかかり、

とどめを刺します。

17 次々と不利な証言を突きつけ、

いよいよ激しく憤り、新たな手勢をくり出し、

これでもか、これでもかと攻め立てます。

18 こんなことをするくらいなら、

なぜ、私を生まれさせたのですか。

なぜ、生まれてすぐに殺さなかったのですか。

19 そうすれば、私は母の胎から墓へと移され、

こんな悲惨な目に会わなくてすんだのです。

20-21 私の寿命が残りわずかであることが

おわかりにならないのですか。

二度と帰らぬ旅路につき、

暗闇と死の陰の国へ行く前に、

しばらく私を苦しませるのをやめ、

つかの間の安らぎを味わわせてください。

22 私が行こうとしているのは、

真夜中のように暗い国です。

渾沌としていて、最も明るい光でさえ、

真夜中の闇のように暗い場所なのです。」

—https://api-cdn.youversionapi.com/audio-bible-youversionapi/406/32k/JOB/10-d89d4e1d4206b9bc15969d214be3abd1.mp3?version_id=83—

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ヨブ 記

ヨブ 記 11

ツォファルのことば

1 ナアマ人ツォファルのヨブへの返答。

2 「そんなにまくし立てられたら、

だれだって、ひと言いいたくもなる。

ことば数が多ければ

潔白だと認められるとでも思っているのか。

3 あなたが大きな口をきいている間中、

黙って聞いていなければならないのか。

とんでもないことだ。

あなたが神を欺こうというのなら、

恥ずかしい思いをさせなければならない。

4 神の目から見ても、自分は純粋だとあなたは言う。

5 神がご自分の考えを

あなたに知らせてくださったらよいのに。

6 あなたが自分のほんとうの姿に気づくように。

神には、何もかもお見通しだ。

それでも神は、あなたが当然受ける罰の量を

かなり減らしておられるのだ。

7 あなたは神の思いと目的を知っているのか。

どんなに時間をかけて調べたところで、わかるまい。

全能者をさばく資格なんかないのだから。

8 神は、天が地よりも高いように、

想像もできないほどきよい方だ。

神の思いは底知れず深い。

それに比べ、あなたの知識はどれほどだというのか。

9 神の知識は大地より広く、海より大きい。

10 神がいきなり割り込んでだれかを逮捕し、

法廷を開いたとしたら、だれが制止できよう。

11 神は、人間の欠点を一つ残らずご存じで、

目を光らせていなくても、すべての罪を見抜くのだ。

12 野ろばの子が人間として生まれないように、

人間が賢くなることなどありえない。

13-14 神の方を向き、手を差し伸べる前に、

まず自分の罪を除き去り、

いっさいの悪から遠ざかるべきだ。

15 そうして初めて、罪のしみもなく、

胸を張って神に近づくことができる。

16 そうなれば、悲惨な境遇も忘れることができる。

みな過去のものとなるからだ。

17 そして、あなたの一生は雲一つない快晴のようになる。

暗闇は消え、朝のようにまばゆく輝きだす。

18 望みがわき、勇気があふれる。

ゆったりとくつろぎ、安らかに休息する。

19 安心しきって横になることもできる。

多くの人があなたの助けを求めて集まる。

20 しかし、悪人は逃げ場を失い、死を待つだけだ。」

—https://api-cdn.youversionapi.com/audio-bible-youversionapi/406/32k/JOB/11-686a76d509f02982c0c2dd462e2cf03c.mp3?version_id=83—

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ヨブ 記

ヨブ 記 12

ヨブのことば

1 ヨブの返答。

2 「あなたが博学で、何でも知っているらしいことは、

よくわかった。

だが、そんな知恵など

あなたといっしょに滅んでしまうがいい。

3 あなたも、私と似たようなものだ。

それくらいのことを知らない者はない。

4 私は神に助けを願い、

じきじきに答えていただいたこともあるのに、

今は人の笑い草になっている。

品行方正な私が、物笑いの種となっているのだ。

5 その一方では、金持ちどもが、

弱っている者をあざけり、

困っている者を目ざとく見つけてはさげすむ。

6 盗人は栄えるものだ。

さあ、神を怒らせてみたらどうだ。

別に何が起こるというわけでもあるまい。

それでも神は、必要なものは全部下さるだろう。

7-9 主がそういうことをする方だということぐらい、

だれでも知っている。

犬や獣でも、それぐらいのことは知っている。

鳥に聞いてみるがいい。そうだと答えてくれる。

地と、海の魚に教えてもらうがいい。

同じ答えが返ってくるだろう。

10 すべての生き物のいのちと、すべての人間の息とは、

共に神の御手のうちにあるからだ。

11 舌が、食べ物がうまいかまずいかを区別するように、

思考力は、耳に入ることばがほんとうかうそかを聞き分ける。

12 あなたが言うとおり、

私のような老人には知恵と分別がある。

13 だが、本物の知恵と力は神だけのものだ。

ただ神だけが、私たちのなすべきことをご存じだ。

何といっても、神には思慮がある。

14 おまけに、神の力ときたらどうだ。

神が壊したものは、二度と建て直せない。

神に追い詰められたら観念するしかない。

15 神が雨を引き止めると地は砂漠となり、

嵐を送ると、水浸しになる。

16 このように、力と知恵は神のものだ。

欺く者も欺かれる者も、

共に神の奴隷であることに変わりはない。

17 神は助言者と裁判官をさげすむ。

18 王を奴隷の身分に落とし、

その召使たちを自由の身にする。

19 祭司は奴隷のように売られていく。

神は権力者を落ちぶれさせる。

20 雄弁家からは声を、長老からは見識を奪い取る。

21 君主をさげすみ、勇士の力をくじく。

22 闇を光の洪水とし、死の暗い陰さえ明るくする。

23 国を興したかと思うと滅ぼし、

大国にしたかと思うと没落させる。

24-25 王の分別を取り去り、道案内の明かりもないまま

手探りで闇の中をさまよわせる。

—https://api-cdn.youversionapi.com/audio-bible-youversionapi/406/32k/JOB/12-b0e4bfaed5790942d6d2f4c41581b46c.mp3?version_id=83—

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ヨブ 記

ヨブ 記 13

1 あなたが引き合いに出したような例を

私は山ほど見てきた。

言いたいことはよくわかる。

2 私はあなたと同じくらい

道理はわきまえているつもりだ。

3 ああ、全能者とじかに話してみたい。

この問題を直接、話し合ってみたい。

4 あなたたちは、あらゆることを誤解している。

藪医者もいいとこだ。

5 頼むから、黙っていてくれ。

それが最高の知恵というものだ。

6 さあ、聞いてくれ。

私の考えの背景にある道理と訴えに耳を貸してくれ。

7 神は一度だって

あなたたちの言っているようなことを

口になさらないのに、

それでもなお、神の代弁者を気取るつもりか。

8 真理を曲げるような、あなたたちの助けを

神は求めるだろうか。

9 化けの皮がはがれないように注意することだ。

それとも人間同様に、

神も手玉にとれるとでも考えているのか。

10 とんでもないことだ。

神を楯にとってうそ偽りを並べ立てると、

ひどい目に会うことになる。

11 神の威厳に、あなたたちは恐れを覚えないのか。

そんなことがよくできたものだ。

12 せっかくだが、これまでのご託宣は、

灰ひと握りの値打ちもない。

あなたたちは神を弁護しているつもりだろうが、

そんなものは土器のようにもろいのだ。

13 余計な口出しはしないで、ほっておいてくれ。

私に話させてくれ。

結果がどうなろうと、私が責任をとる。

14 こうなったら、いのちをかけてもいい。

思っていることを洗いざらいしゃべろう。

15 そのため神に殺されるなら、それでもいい。

たとえ殺されても、私はやめない。

16 私が不敬虔な者ではないので、

神の前から即刻立ち退きを命じられないことが、

せめてもの頼みの綱だ。

17 これから言うことを、最後までよく聞いてほしい。

18 私は自分が正しいことはわかっている。

これが私の言い分だ。

19 このことで私と議論できる者がいるか。

もし、あなたたちが私の間違いを証明できるなら、

私は自分の弁護をやめ、いさぎよく死んでみせる。

20 ああ神よ、お願いです。

二つのことだけはしないでください。

そうすれば、私は神と顔を合わせることができます。

21 私を見捨てないでください。

あなたご自身の存在によって、

私をおびえさせないでください。

22 来なさい、と声をかけてくだされば、

すぐにお答えします。

でなければ、私の質問に答えてください。

23 私がどんな悪いことをしたか教えてください。

どこがいけないのか、はっきり示してください。

24 なぜ御顔をそむけて、私を敵の手に渡すのですか。

25 なぜ、風に吹き飛ばされた木の葉のような私を責め、

乾いた役立たずのわらのような私を追い回すのですか。

26 あなたは、私を痛烈に批判し、

若いころの過ちを一つもらさず責め立てます。

27-28 壁に囲まれた牢獄にぶち込まれ、

私は朽ちた木のようになり、

虫に食われた着物のようになります。

—https://api-cdn.youversionapi.com/audio-bible-youversionapi/406/32k/JOB/13-b181f62616704a66092b7ad2eb7dd76d.mp3?version_id=83—

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ヨブ 記

ヨブ 記 14

1 人はなんともろいものでしょう。

人生はなんと短く、苦しみに満ちているのでしょう。

2 人は花のように咲いても、すぐにしおれ、

通り過ぎる雲の影のように

あっという間に消え失せます。

3 あなたは、このようにはかない人間をきびしく責め、

あくまでさばこうとするのですか。

4 生まれつき汚れている者に

どうしてきよさを求めることができましょう。

5 あなたは人間に、

ほんのわずかな人生の期間を与えました。

それは月単位ではかれる程度の日数で、

それ以上、一分一秒でも延ばせません。

6 だから、つかの間の休息を与えてください。

怒りに燃える目をそらして、

死ぬ前に、ほんの少しでも安らぎを与えてください。

7 木には望みがある。

切り倒されても、やがて新しい芽を出し、

やわらかな枝を張る。

8-9 たとえ根が老化し、根株が枯れても、

水さえあれば新しい苗木のように芽を吹き、枝を出す。

10 しかし、人は違う。

死んで葬られると、その霊魂はどこへ行くのか。

11-12 水が湖から蒸発し、日照りで川が干上がるように、

人は地に伏すと、永久に立ち上がらない。

目も覚まさず、眠りから起きることもない。

13 あなたが私を死者のいる所に隠し、

あなたの怒りが過ぎるまで忘れ、

ずっとあとになって思い出してくださるとよいのに。

14 人は死んでも生き返るかもしれません。

私はそのことに望みをかけているのです。

ですから、苦しみながらも

ひたすら死を待ち望むのです。

15 私を呼んでください。いつでもみもとへまいります。

あなたは私のしたことに

ことごとく報いてくださるでしょう。

16 ところが今、代わりに、

私にあとわずかしか生きることを許さず、

しかも、すべての過ちに目を留め、

17 それを束にして証拠として私に突きつけます。

18-19 山は崩れてなくなり、

水は石を打ち砕いて砂にし、

大水は土砂を押し流します。

そのように、人のすべての望みは絶えます。

20-21 あなたはいつまでも人を打ち負かすので、

ついに人は舞台から姿を消します。

あなたは人をしわだらけの老人とし、

遠くへ追いやります。

だから、自分の子どもたちが栄誉を受けても、

失敗したり災難に会っても、

人にはそのことを知るすべがありません。

22 人にはただ、悲しみと痛みだけしかないのです。」

—https://api-cdn.youversionapi.com/audio-bible-youversionapi/406/32k/JOB/14-b0a268f2e946bccb2409229cc7e6ecc4.mp3?version_id=83—

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ヨブ 記

ヨブ 記 15

エリファズのことば

1 テマン人エリファズの返答。

2 「あなたはりこう者のはずなのに、

愚にもつかないことばかり言い続けている。

あなたのことばには、まるで中身がない。

3 そんなむなしいことばを並べ立てて何になるのか。

4-5 あなたには、神を恐れ敬う気持ちがないのか。

あなたがそんなことを言うのも、あなたの罪のせいだ。

どんなうまいことを言っても、偽りは偽りだ。

6 罪人呼ばわりされるのが不満らしいが、

それもこれも、みなあなたが悪いからだ。

7-8 それとも、一番の知恵者だとでも思っているのか。

あなたは山々が造られる前に生まれ、

神の奥義を聞いたのか。

神の相談役に選ばれているとでもいうのか。

それとも、知恵をひとり占めにしているのか。

9 私たちより物知りだというのか。

あなたに理解できて、

私たちに理解できないことがあろうか。

10 中には、あなたの父親より

年輩の者だっているというのに。

11 神の慰めなど

あなたには取るに足りないものなのか。

神の優しさは、あなたの気持ちを逆なでするのか。

12 あなたは腹立ちのあまり理性を失い、

異様な目つきをしている。

その態度は、いったい何だ。

13 しかも、神に言ってはならないことを

言い放っている。

14 あなたの言うような純粋で完全な人間が、

この地上にいるだろうか。

15 神は、御使いでさえ信頼しないではないか。

天でさえ、神と比べたらきよくはない。

16 堕落して罪深く、海綿が水を吸うように罪をのみ込む

あなたのような人間は、なおさらだ。

17-19 よく聞け。私は経験から言っている。

建国者である先祖からじかに聞いた聡明な人たちが

経験によって確かめた知恵を、私は譲り受けたのだ。

20 罪深い者は一生の間、絶え間なく苦しむ。

21 おぞましいことに囲まれ、

穏やかな日があっても、すぐさま過ぎ去る。

22 殺されるのが怖くて、暗がりに出て行けない。

23-24 物乞いに落ちぶれ、さまよい歩くが、

毎日びくびくしながら、苦しみ悩んで生活する。

王が敵を破るように、彼の敵は彼を滅ぼす。

25-26 彼はブリキの盾をとって、

神に向かってこぶしを振り、全能者に挑み、

身のほど知らずにも攻撃をしかける。

27-28 罪深い悪者は脂肪太りで金回りがよく、

攻め取った町の住民を殺して、そこに住んでいた。

29 だが、金はいつまでもあるわけではない。

そんな財産は長持ちしない。

30 暗闇が永久に彼を包み込む。

神の息が彼を滅ぼし、

炎が彼の持ち物全部を焼き尽くす。

31 これ以上、むなしい富をあてにするな。

自分を欺いてはいけない。

金をあてにすれば、ほかに報いはないからだ。

32 そんな者は生きているうちに、不幸に見舞われる。

頼りにしていたものはみな姿を消し、

33 しなびたぶどうのように地面に落ちる。

こうして、彼がもくろんできたことは、

計画倒れに終わる。

34 神を信じない者には実りがなく、

一つとして良いものが生み出されない。

神の火が、持ち物もろとも彼らを焼き滅ぼすからだ。

35 彼らがはらむものは罪だけで、

彼らの心は悪を生み落とす。」

—https://api-cdn.youversionapi.com/audio-bible-youversionapi/406/32k/JOB/15-9af317e11139a6c4777493be65959ef5.mp3?version_id=83—

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ヨブ 記

ヨブ 記 16

ヨブのことば

1 ヨブの返答。

2 「そんなことは、さんざん聞かされてきた。

あなたがたは慰め役としては失格だ。

3 そんな話をいつまで続けるつもりなのか。

いったい、私が何を言ったというので、

そんなに長々としゃべり続けているのか。

4 とはいっても、立場が逆だったら、

私も同じようなお説教をしていたかもしれない。

あきれ果てて、痛烈な批判を浴びせかけていただろう。

5 ただ、私はあなたがたとは違う。

私なら、もっと励ましになることを話すはずだ。

あなたたちの悲しみを和らげようと、

一生懸命になるはずだ。

6 しかし、私がどれほど自分を弁護したところで、

悲しみは消えるものではない。

だからといって、口をつぐんでいても、

どうにもならない。

7 神が私を押しつぶし、家族を取り上げたからだ。

8 ああ神よ、あなたは私を骨と皮ばかりになさいました。

彼らは、私が罪を犯した証拠だと責めます。

9 神は私を憎み、

怒りにまかせて私の体を引き裂きます。

私に向かって歯ぎしりし、

生きている気配さえ消し去ってしまおうと

身構えておられるのです。

10 ここにいる慰めにもならない慰め役たちは、

私を丸のみにしようと口を大きく開けています。

敵はいっせいに攻撃をしかけます。

11 神は、私を罪人たちの手に渡し、

悪者の餌食にするのです。

12 私は神にずたずたにされるまでは、

平穏無事な生活を送っていた。

ところが神は、私の首をつかまえ、

打ちつけて粉々にし、攻撃の的にした。

13 私を取り巻く射手たちが、容赦なく矢を射たので、

傷口から流れ出る血で地は湿った。

14 神はたたみかけるように攻撃し、

巨人のように襲いかかる。

15 私はこうして荒布をまとって座り込み、

いっさいの望みをちりの中に埋めた。

16 目は泣きはらして赤くなり、

まぶたには死の陰がただよっている。

17 だが、だれが何と言おうと、

私は潔白で、私の祈りは純粋だ。

18 大地よ、私の血を隠さないでくれ。

私の血が私のために大声で抗議できるように。

19 今でも天には、私の身の潔白を証明するお方がいる。

私の弁護人は高い所にいる。

20 友人たちは私をあざける。

だが私は、神の前で涙を流す。

21 人が友のためにとりなすように、

その方に、私と神との間に立っていただきたい。

22 私はもうすぐ、帰ることのない旅路につくのだから。

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