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ゼカリヤ書

ゼカリヤ書 の紹介

の紹介

ゼカリヤはハガイと同時代に活動した預言者で、捕囚から帰還した人々に対して遣わされました。ゼカリヤは、恐れず神に仕えるように人々を励ましました。本書は一連の八つの幻で始まります。非常に絵画的な描写のうちに、神の威力、種々の出来事を神が支配すること、霊的な力の重要性、罪に対する神のさばき、壮大な未来についての約束などが語られています。次に、特定の時期を指さない預言が続き、来るべきさばきのことが記されます。本書の最も重要な部分は、王なるキリストの到来に関する預言です。

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ゼカリヤ書 1

神に立ち返れとの呼びかけ

1 表題――主からのことば。これはダリヨス王の第二年の第八の月に、ベレクヤの子、預言者イドの孫、ゼカリヤに主から示されました。

2 全能の主は、あなたがたの先祖に激しい怒りを燃やした。

3 だが、あなたがたが主のもとに帰りさえすれば主もあなたがたのもとに帰る。

4 先祖たちのようであってはならない。先の預言者たちは、先祖たちに悪の道から離れるように訴えたが、むだだった。「さあ、わたしのもとに帰れ」と神、主は語った。だが彼らは聞こうとせず、全く心を向けなかった。

5-6 先祖も預言者も、とうの昔に死んでしまったが、彼らが学んだ、「神のことばは永遠にとどまる」という教訓を忘れてはならない。神のことばは彼らに迫り、彼らを罰した。それで、ようやく悔い改めたのだ。彼らは言った。「神から当然の報いを受けた。神は警告どおりのことをなさったのだ。」

ミルトスの木の間にいる人(第一の幻)

7 続く第十一の月、主からのことばが、夜の幻のうちに、ベレクヤの子で預言者イドの孫、ゼカリヤに示されました。

8 私は、川のそばのミルトスの木の間に、一人の人が赤い馬にまたがっているのを見ました。そのうしろに赤、栗毛、白の別の馬が続き、それぞれ人が乗っています。

9 一人の御使いが私のそばに立っていたので、「あの馬は何のためですか」と尋ねました。「話してあげよう」と彼は返事をしました。

10 そして、赤い馬に乗っていた人が答えました。その人は主の使いだったのです。「主が彼らを遣わして地上を巡回させたのだ。」

11 ほかの乗り手が主の使いに報告しました。「世界中を巡回したところ、どこも繁栄し平和です。」

12 これを聞いて、主の使いは祈りました。「全能の主よ。七十年間、あなたの怒りはエルサレムとユダの町々を襲いました。いつになったら、もう一度あわれみを示してくださるのでしょうか。」

13 主は、私のそばに立っている御使いに答えて、慰めと確信に満ちたことばを語りました。

14 その御使いは言いました。「全能の主からのこのことばを、大声で告げなさい。『ユダとエルサレムに起こったことに、わたしが無関心でいると思うか。夫が捕虜となった妻を思うように、わたしは彼らのことを思っている。

15 安逸をむさぼっている異教の国々に、激しい怒りを燃やしている。わたしは自分の民にほんの少し腹を立てただけなのに、その国々は彼らを、わたしが考えていたよりもずっとひどい目に会わせたからだ。』

16 そえゆえ、主は宣言します。『わたしはエルサレムに帰って、そこをあわれみで満たす。わたしの神殿は再建され、エルサレム全体も建て直される』と、全能の主が言われます。

17 もう一度言いなさい。『全能の主は、イスラエルの町々が再び栄え、主が再びエルサレムを慰め、祝福し、そこに住む、と宣言しておられる』と。」

四本の角と四人の鍛冶職人(第二の幻)

18 それから私は、動物の四本の角を見ました。

19 私はその御使いに、「これは何ですか」と尋ねました。「ユダとイスラエルとエルサレムを散らした四つの世界勢力を表している」と御使いは答えました。

20 それから主は私に、四人の鍛冶職人を見せました。

21 私は、「この人たちは何をしに来たのですか」と尋ねました。御使いが答えました。「ユダを散り散りにさせた四本の角をつかんで、金床の上でたたいて砕き、投げ捨てるために来たのだ。」

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ゼカリヤ書 2

測り縄を持った人(第三の幻)

1 もう一度あたりを見回すと、一人の人が手に測り縄(物差しとして用いる縄)を持っているのが見えました。

2 「どこへ行くのですか。」「エルサレムを測りに行く。民全員を入れる大きさがあるかどうか、調べたいのだ」とその人は答えました。

3 私と話していた御使いが出て行くと、もう一人の御使いが彼に近づき、

4 こう言いました。「あの若者に、『いつの日かエルサレムは人であふれ、狭すぎるようになる』と告げなさい。町の城壁の外に多くの人がたくさんの家畜といっしょに住むようになる。それでも危険はない。

5 主が、彼らとエルサレム全体を守る火の城壁となるからだ。主はこの町の栄光となる。』

6-7 『さあ、北の国から、バビロンから逃げよ』と、主はバビロンに連れて行かれた者に言われる。「わたしはあなたがたを空中に散らしたが、もう一度連れ帰る。さあ、逃れよ、シオンに逃れよ。」

8 あなたがたを虐待した国々に私をお遣わしになった主は言う。『あなたがたを害するのは、わたしの目に指を突き刺すのと同じだからだ。

9 わたしは、こぶしで彼らを打ちのめし、彼らの奴隷が彼らの支配者となる。』その時あなたがたは、私を遣わした方が全能の主であることを知る。

10 エルサレムよ、喜び歌え。わたしが来て、共に住むからだと主は言われる。

11-12 その時、多くの国が主に心を向け、彼らもわたしの民となる。わたしは彼らすべてと共に住む。その時あなたがたは、私をあなたがたに遣わした方が全能の主であることを知る。ユダは、聖なる地で神の相続財産となる。神がもう一度エルサレムを選んで祝福するからだ。

13 すべての人よ、主の前で静まれ。主が天から、その聖なる住まいから地に来られるからだ。」

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ゼカリヤ書 3

大祭司のためのきよい服(第四の幻)

1 それから、その御使いは私に幻の中で、主の使いの前に立っている大祭司ヨシュアを見せてくれました。サタンも主の使いの右手にいて、ヨシュアを多くのことで訴えていました。

2 主はサタンに言いました。「サタンよ、おまえの訴えは退ける。私、主が、エルサレムに情け深くすると決めたので、おまえを非難する。ヨシュアとその民を助けると決めた。彼らは火の中から取り出した燃えさしのようなものだ。」

3 主の使いの前に立った時、ヨシュアの服は汚れていました。

4 するとその御使いはそこに立っているほかの者たちに、「汚れた服を脱がせなさい」と言いました。それからヨシュアの方を向いて、「さあ、あなたの罪を取り去った。今、このりっぱな新しい服を着せよう」と言いました。

5-6 私が「どうぞ、きれいなターバンも」と言うと、彼らはそのとおりにしてくれました。

それから、主の使いはおごそかな調子でヨシュアに語りかけました。

7 「全能の主は、こう宣言される。『わたしが用意した道に従い、わたしが命じることをすべて行うなら、わたしの神殿を管理させ、そこをきよく保たせよう。そして、この御使いたちと共に、わたしの前を出入りさせる。

8 聞け、大祭司ヨシュアとほかの祭司たちよ。あなたがたは、やがて起こる良いことのしるしとなる人たちだ。わからないか。ヨシュアは、わたしが遣わす若枝(メシヤ)、わたしのしもべを表している。

9 彼は、ヨシュアがそのかたわらに立っている神殿の礎石となり、わたしはその上に七回、「わたしは一日で、この地の罪を取り去る」と彫りつける。』

10 全能の主はこう宣言される。『そののち、あなたがたは平和で豊かな生活をし、それぞれ自分の家を持ち、隣人を招くようになる。』」

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ゼカリヤ書 4

金の燭台と二本のオリーブの木(第五の幻)

1 それから、話していた御使いが、私が眠っていたかのように私を呼び起こしました。

2 「今、何が見えるか。」「七つのともしび皿がついた金の燭台です。てっぺんにオリーブ油をためる所があり、七本の管を通ってそれぞれの皿に油が流れ込みます。

3 また、燭台の油タンクの両側に、オリーブの木が一本ずつ彫りつけてあるのが見えます。

4 何でしょう。意味がわかりません。」

5 「ほんとうに知らないのか。」「はい。知りません。」

6 「これは、ゼルバベルへの神のことばだ。『権力によるのでも、能力によるのでもなく、わたしの霊によって』と全能の主が言われる。あなたがたは少数で、弱いが、わたしの霊のゆえにやり遂げることができる。

7 だから、どんなに高い山が立ちはだかってもゼルバベルには何でもない。そして彼は、神のあわれみに大声で感謝しながらこの神殿を建て上げ、すべてが恵みによってのみ行われたと言うようになる。」

8 私は主から次のような別のことばを示されました。

9 「ゼルバベルは神殿の土台を据え、それを完成させる。その時あなたは、これらのことばが全能の主である神からのものであったことを知る。

10 これを小さなことと考えてはならない。主はその仕事が始まり、ゼルバベルの手に重りをつけた糸があるの見て喜んでいる。七つのともしびは、世界中を見渡す主の目を表すからだ。」

11 それから私は、燭台の両側にある二本のオリーブの木と、

12 二本の管を通して油を金の鉢に注ぐ二本の枝のことを御使いに尋ねました。

13 「あなたはこれが何か知らないのか。」「はい。」

14 「それは、全地の主を助ける、二人の油を注がれた者を表す。」

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ゼカリヤ書 5

空中を飛ぶ巻物(第六の幻)

1 また目を上げると、空中を飛んでいる巻物が見えました。

2 「何が見えるか。」「飛んでいる巻物です。長さが二十キュビト(約九メートル)、幅が十キュビトくらいあるようです。」

3 「巻物は、全地に及ぶ神ののろいのことばを示している。盗みをしたり、うそをついたりする者はみなさばかれ、死刑の宣告を受けたと書いてある。」

4 全能の主は言います。「こののろいを、すべての盗人の家と、わたしの名によって偽りの誓いをするすべての者の家に送る。わたしののろいはその家にとどまり、徹底的に滅ぼす。」

かごの中の女性(第七の幻)

5 それから御使いは、しばらく私を置き去りにしていましたが、戻って来てこう言いました。「上を見よ。何かが空を通って行く。」

6 「何ですか、あれは。」「全地にはびこる罪でいっぱいの大きなかごだ。」

7 突然、かごの重い鉛のふたが開きました。かごの中に一人の女が座っているではありませんか。

8 御使いは「この女は罪悪を表している」と言い、女をかごに押し込め、重いふたをしっかりかぶせました。

9 続けて見ていると、こうのとりのような翼を持った二人の女が、こちらに飛んで来ました。二人は大きなかごを持つと、空高く舞い上がりました。

10 「かごの中の女を、どこへ連れて行くのですか」と私は尋ねました。

11 「バビロンだ。そこにかごのために神殿を建て、それを拝むことになる。」

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ゼカリヤ書 6

四台の戦車(第八の幻)

1 それから、また見上げると、青銅でできた二つの山のように見えるものの間から、四台の戦車が出て来ました。

2 初めの戦車は赤毛の馬たちが、次のは黒い馬たちが、

3 三番目のは白い馬たちが、四番目のあし毛の馬たちが引いています。

4 「これは何ですか」と私が尋ねると、

5 御使いは答えました。「全地の主の前に立つ、天の四つの霊だ。自分の仕事を行うために出て行くところだ。

6 黒い馬が引く戦車は北へ行き、白い馬のがあとに従う。あし毛の馬が引く戦車は南へ行く。」

7 赤い馬たちは、出て行って地を駆け巡るのを待ちきれないでいました。そこで主が、「行け。巡回を始めよ」と言うと、すぐ出て行きました。

8 その時、主は私を呼んで、こう言いました。「北へ行った者たちはわたしのさばきを執行し、その地でわたしの怒りを静める。」

ヨシヤの冠

9 主から別のことばがありました。

10-11 「ヘルダイとトビヤとエダヤは、バビロンで捕囚の身となっているユダヤ人からの贈り物として、金や銀を持って来る。一行が着いたその日に、ゼパニヤの子ヨシヤの家で出迎えよ。そこに彼らは滞在することになる。贈り物を受け取り、そこから、金と銀で冠を作れ。そして冠をエホツァダクの子大祭司ヨシュアにかぶせる。

12 全能の主がこう言われると彼に告げよ。『あなたは、やがて来る人を表している。その名は「若枝」で、自分自身から成長し、主の神殿を建てる。

13 さらに王の称号を受ける。彼は王としても、祭司としても世を治め、二つの間には完全な一致がある。』

14 それから、ささげ物をしたヘルダイ、トビヤ、エダヤと、ヨシヤの栄誉のために、主の神殿にその冠を安置せよ。

15 遠い地から来たこの三人は、主の神殿を再建するために、いつか遠い地から来る人々を表している。そのことが起こる時、あなたがたは、私のことばが全能の主である神からのものであったことを知る。だが、神である主の命令に注意して従わないなら、このようなことは一つも起こらない。」

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ゼカリヤ書 7

断食ではなく正義とあわれみを

1 ダリヨス王の第四年の第九の月に、主から私にことばがありました。

2 ベテルの町のユダヤ人は、王の行政長官サル・エツェルとレゲム・メレクの率いる人々を、エルサレムにある主の神殿に遣わしました。それは、神の祝福を求めるためと、

3 毎年第五の月に断食をして嘆くという伝統的習慣を続けるべきかどうか、祭司や預言者に尋ねるためでした。

4 主の答えは次のとおりでした。

5 「ベテルに帰ったら、全住民と祭司たちに言いなさい。『捕囚の七十年間、あなたがたは第五の月と第七の月に断食して嘆いたが、本気で罪から離れてわたしに帰ろうとしたか。全く、そんなことはなかった。

6 そして今、神への聖なる祝宴の時も、わたしのことなど考えず、自分たちのことばかり考えている。

7 昔、エルサレムが栄え、その南方にも平地に沿って人が大ぜい住んでいたころ、預言者が警告していたのは、このような状態のままでは滅びを免れないということだったが、そのとおりになった。』」

8-9 それから、主からゼカリヤに、次のようなことばがありました。「彼らにこう言いなさい。正直に公平にふるまえ。わいろを取ることなくだれに対しても情け深く、親切にせよ。

10 未亡人や孤児、外国人や貧しい人を虐げることをやめ、互いに悪をたくらむな、と彼らに告げなさい。

11 あなたがたの先祖は、それに耳を貸そうとしなかった。強情に顔をそむけ、耳をふさいでわたしのことばを聞くまいとした。

12 心を火打ち石のように堅くして、全能の主である神が命じたことば、主の霊によって先の預言者たちを通して示された教えを聞くことを怖がった。だから、あれほど激しい神の怒りが下ったのだ。

13 わたしが呼んでも、彼らは聞こうとしなかった。それでわたしは、彼らがわたしに向かって叫んだ時、顔をそむけた。

14 彼らをはるかかなたの国々に、つむじ風で吹き飛ばすようにまき散らした。彼らの地はさびれ、行き交う者もいなくなった。麗しい地は荒れすたれ、不毛の地となった。」

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ゼカリヤ書 8

エルサレムを祝福するという神の約束

1 再び主のことばが私にありました。

2 全能の主はこう言います。「エルサレムの敵がエルサレムに行ったすべてのことで、わたしは心穏やかでないどころか、激しく怒っている。

3 今、自分の地に帰り、自分から進んでエルサレムの中に住もう。エルサレムは『忠実な町』『聖なる山』『全能の主の山』と呼ばれるようになる。」

4 「エルサレムには平和と繁栄が長く続くので、再び、通りは老人たちが杖をついてゆっくり歩き、

5 子どもの遊ぶ声でいっぱいになる」と。

6 主は言います。「こんなことは、わずかな生き残りで落胆しているあなたがたにはとても信じられないだろう。だが、このわたしには取るに足りないことだ。

7 たとえどこに散らされていても、わたしの民を西からも東からも救い出す。そのことを確信してよい。

8 彼らを故郷に連れ帰り、安全にエルサレムに住まわせる。彼らはわたしの民となり、わたしは公正と真実をもって彼らの神となる。」

9 全能の主は言います。「仕事を進めて完成させよ。もう長く聞いてきたことだ。神殿の基礎工事が始まって以来、預言者たちは、完成のあかつきには祝福が待っていると言い続けてきたのだから。

10 工事が始まる前は、仕事も収入も安全もなかった。町を出たら、戻れる保証はなかった。犯罪がはびこっていたからだ。」

11 全能の主は言います。「しかし今、すべてが変わった。

12 あなたがたの間にわたしが平和と繁栄の種をまいているからだ。穀物の収穫は豊かで、ぶどうの枝は実の重みでたれさがる。雨に恵まれて土地は肥沃になる。この地に残された民に、これらの祝福がすべて与えられる。

13 『ユダのように貧しくなるがいい。』人をのろうとき、異教徒はそう言った。それもこれまでだ。今からは『ユダ』はのろいのことばではなく、祝福のことばとなる。人々は、『ユダのように栄え、幸せであるように』と言うだろう。だから、恐れたり、気落ちしたりするな。神殿の再建を進めるのだ。

14-15 そうすれば、必ずあなたがたを祝福する。わたしが心変わりするかもしれないなどと思うな。あなたがたの先祖がわたしを怒らせた時、わたしは必ず罰すると約束し、言ったことを実行した。あなたがたを祝福するという決意も変えることはしない。

16 これがあなたがたの果たすべき役割だ。真実を語り、公平であれ。すべての人と平和に暮らしなさい。

17 人を傷つけることをたくらんではならない。ほんとうではないのに、ほんとうだと誓ってはいけない。わたしはそのようなことを憎むからだ。」

18 さらに次のようなことばが、主から私に示されました。

19 「第四の月、第五の月、第七の月、第十の月に守ってきた断食はもう終わりだ。あなたがたが真実と平和を愛するなら、それは喜びの祝祭に変わる。

20-21 世界中から人々が巡礼に訪れ、この例祭に参加しようと、外国の多くの町から人々がエルサレムへ押しかける。人々は、他の町にいる親しい者に手紙を書いて、『主の祝福とあわれみを求めて、エルサレムへ行きましょう。私も行きます。いっしょに行きましょう。さあ、今!』と言う。

22 多くの人が、強い国々からも、祝福と助けを求めてエルサレムにいる全能の主のもとに来る。

23 その時には、いろいろな国から来た十人の者が、一人のユダヤ人の上着のそでをつかんで、『どうか友だちになってください。神があなたがたと共におられるのはわかっていますから』と言うようになる。」

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ゼカリヤ書 9

イスラエルの敵に対するさばき

1 このことばは、ハデラクとダマスコの地に対する

神ののろいに関するものです。

主がイスラエルだけでなく、

全人類をくまなく見ているからです。

2 「ダマスコに近いハマテにも、

抜け目のないツロやシドンにも審判が下される。

3 ツロは完全武装し、大金持ちになったので、

ツロにとって銀は泥のようなもの、

純金は道のほこりのようなものだ。

4 だが、わたしはツロの所有物を取り上げ、

とりでを海に投げ込む。

ツロは火をつけられて焼け落ちる。

5 アシュケロンは、これを見て恐れに満ち、

ガザは絶望でうずくまり、

エクロンは恐怖で震える。

ツロが敵の前進を防いでくれると思っていたのに、

望みは断たれてしまうからだ。

ガザは征服されて王が殺され、

アシュケロンは完全に破壊される。

6 外国人が、繁栄を誇るペリシテ人の町アシュドデを

占領する。

7 わたしは、その口から偶像崇拝を引っぱり出し、

歯の間から血といっしょに食べたいけにえを引き出す。

残された者はみな、神を礼拝し、

イスラエル人の新しい一族となる。

エクロンのペリシテ人は、昔のエブス人のように、

ユダヤ人と結婚する。

8 わたしはイスラエルに侵入する敵を防ぐ見張りのように、

わたしの神殿を囲む。

敵の動きを見張り、近づかせない。

外国の迫害者がわたしの民の地を襲うことは

二度とない。

シオンの王の到来

9 わたしの民よ、大いに喜べ。

歓声を上げよ。

見よ。おまえたちの王が来る。

その王は正しい方、勝利者だ。

柔和で、ろばの子に乗っている。

10 わたしは、イスラエルにいるわたしの民も含めて、

地上のすべての民の武装を解除する。

この王は諸国に平和をもたらす。

その領土は海から海へ、川から地の果てに及ぶ。

11 わたしはおまえを、

水のない穴で死なないように助け出した。

血でサインした、あなたとの契約を守るためだ。

12 囚人たちよ、安全な場所に来なさい。

まだ希望がある。

味わった苦悩の二倍の祝福を返すと今約束しよう。

13 ユダよ、おまえはわたしの弓だ。

エフライムよ、おまえはわたしの矢だ。

二人とも、わたしの剣、

ギリシヤ人に向かって勇士が振りかざす剣のようだ。」

主が現れる

14 主は戦っているご自分の民の先頭に立ちます。

その矢は、いなずまのように飛びます。

神である主は召集ラッパを吹き鳴らし、

南から砂漠を通って吹いて来るつむじ風のように、

敵に突進するのです。

15 神の守りがあるので、神の民は敵を制圧し、

踏みにじるでしょう。

彼らは勝利を味わい、勝ちどきを上げます。

敵は殺され、至る所で恐ろしい大虐殺が行われます。

16-17 その日、彼らの神である主は、

羊飼いが羊の世話をするようにご自分の民を救います。

彼らは、王冠にきらめく宝石のように、

神の地で光り輝くのです。

すべてはなんとすばらしく、美しいことでしょう。

あり余る穀物とぶどう酒が、

青年たちをはつらつとさせます。

彼らは健康と幸福に満ちあふれるのです。

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