の紹介
紀元一世紀の後半、クリスチャンは激しい迫害を受けていました。教会の指導者であった使徒ヨハネも、地中海のパトモス島に流刑になりました。神はその地でヨハネに、これから起こる出来事を幻によって教えてくださったのです。今は苦しい目に会っていても必ず報われる時が来る、もはや、死も悲しみもない新天新地が来る、と慰めてくださったのでした。このことを、すべてのクリスチャンに知らせようと書かれたのが本書です。
の紹介
紀元一世紀の後半、クリスチャンは激しい迫害を受けていました。教会の指導者であった使徒ヨハネも、地中海のパトモス島に流刑になりました。神はその地でヨハネに、これから起こる出来事を幻によって教えてくださったのです。今は苦しい目に会っていても必ず報われる時が来る、もはや、死も悲しみもない新天新地が来る、と慰めてくださったのでした。このことを、すべてのクリスチャンに知らせようと書かれたのが本書です。
1 この書物は、イエス・キリストについて、すぐにも起ころうとする出来事を書いたものです。それらは今までベールにおおわれていましたが、神の許しを得て、キリストが神のしもべヨハネに、幻によって示してくださったのです。その時、天から遣わされた天使が、この幻の意味を説き明かしたので、
2 私ヨハネは、それを一つ残らず書きとめました。すなわち、神とイエス・キリストのことばと、自分が見聞きした、すべてのことを書きとめたのです。
3 この預言のことばを教会で朗読する人と、それを聞いて、書かれていることを心にとめる人は幸いです。この預言が、もうすぐ実現しようとしているからです。
4 ヨハネから、アジヤ州にある七つの教会の、愛する皆さんへ。今も昔も存在し、やがて来られる神から、またその王座の前におられる七つの霊から、
5 さらに、私たちにすべての真理を忠実に示してくださるイエス・キリストから、恵みと平安とがあなたがたに注がれますように。このイエス・キリストは、使者の中から最初に復活された方であり、二度と死ぬことのない方です。この方は、地上のどの王よりもはるかに偉大で、私たちに変わらぬ愛を注ぎ、罪から解放するために、自分の血を流してくださいました。
6 またこの方は、私たちを神の国の民として集め、父なる神に仕える祭司としてくださいました。イエス・キリストが永遠にほめたたえられますように。そのご支配が永遠に続きますように。アーメン。
7 見なさい。この方が、雲に乗っておいでになります。その時、すべての人の目が、特に、この方を突き刺して殺した者たちの目が、この方に注がれるでしょう。人々はみな、恐れと悲しみのあまり激しく泣きます。そのとおりです。アーメン。
8 今も昔も存在し、やがて来られる全能の主なる神が、こう言われます。「わたしはあらゆることの初めであり、終わりである。」(イザヤ41・4)
9 この手紙を書いているのはあなたがたの兄弟ヨハネで、私もまた、あなたがたと共に主のために苦しみ、忍耐を共にし、教えられ、そして、御国に入る権利をいただいている者です。
私は、神のことばを宣べ伝え、また、イエス・キリストがなさったことを告げ知らせたために、パトモス島に流されています。
10 さて、ある主の日(日曜日)のことでした。私が礼拝をしていると、突然、うしろから大きな声が聞こえたのです。まるでラッパの響きのようで、
11 こう語りかけました。「わたしは初めであり、終わりである。これからあなたの目に映ることを書き記し、アジヤにあるエペソ、スミルナ、ペルガモ、テアテラ、サルデス、フィラデルフィヤ、ラオデキヤの七つの教会に送りなさい。」
12 いったいだれだろうとふり向くと、私のうしろに七つの金の燭台がありました。
13 そして、その燭台の真ん中に、一人の人が立っていました。その方は、「人の子」と呼ばれるイエスのようであり、長い衣をまとって、胸には金の帯を締めていました。
14 その髪は羊毛か雪のように真っ白で、目は燃える炎のように、鋭く光っていました。
15 足は、みがきあげられた真鍮のように輝き、声は、海岸に押し寄せる大波のとどろきのようでした。
16 この方は、右手に七つの星をつかみ、口には鋭い両刃の剣をくわえ、顔は澄みきった青空の太陽のように輝いていました。
17-18 それを見た時、私はその足もとに倒れて、死んだようになりました。しかしその方は、私に右手を置いて、こう言われたのです。
「恐れてはいけない。わたしは初めであり、終わりです。死んでのち復活し、今は永遠に生きる者となり、死と地獄とのかぎを持っています。
19 いま見たこと、また、引き続き示されることを書きとめなさい。
20 わたしの右手にある七つの星と、七つの金の燭台の意味を教えましょう。七つの星は七つの教会の指導者たち、七つの燭台は七つの教会を指します。
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1 エペソにある教会の指導者あてに、次のように書き送りなさい。『七つの教会を巡り、右手で七つの教会の指導者を支えておられる方が、こう言われます。
2 「わたしは、あなたの多くの良い行いと、わたしのための労苦と忍耐とを、これまで見てきました。また、教会内の罪に目をつぶらず、使徒と自称しながら実はそうでない者のうそを注意深く調べて、見破った事実を知っています。
3 あなたはわたしのために、どんな時もじっと耐え、決してくじけませんでした。
4 しかし、一つだけ非難すべき点があります。それは、あなたがわたしを、初めのころのように愛していないことです。
5 どうしてそうなったのか胸に手を当てて考え、初めの愛に立ち返って、以前のように励みなさい。さもないと、わたしは行って、あなたの燭台(教会)を諸教会の中から取り除きます。
6 しかし、ほめられるところもあります。あなたが、わたしと同じように、ニコライ派(異端の一派)の人々のみだらな行いを憎んでいることです。
7 聞く耳のある人は、聖霊が諸教会に言われることを、よく聞きなさい。わたしは勝利を得る者に、神のパラダイスにある、いのちの木の実を食べさせます。」』
8 スミルナにある教会の指導者に、次のように書き送りなさい。『この手紙は、初めであり、終わりであり、死んでのち復活された方からのものです。
9 「わたしは、主のためにあなたが、どんなにひどい苦しみと貧しさに耐えてきたかを知っています。〔しかし、実際は天に宝を得ているのです。〕さらに、自分こそユダヤ人(神に選ばれた者)だと主張する人々から、白い眼で見られ、非難されてきたことも知っています。しかし、あの人たちは悪魔の仲間であって、真のユダヤ人ではありません。
10 これから先、出会うことになる苦しみを、恐れてはなりません。悪魔は、信仰を試そうとして、まもなく、あなたがたのうちの何人かを牢獄に投げ込むでしょう。そして、あなたがたは十日間、苦しむことになります。しかし、たとえ死に直面するようなことになっても、最後までわたしに忠実でありなさい。そうすれば、いのちの冠(終わりのない栄光の未来)をあげましょう。
11 聞く耳のある人は、聖霊が諸教会に言われることを、よく聞きなさい。勝利を得る者は、決して第二の死(最終的な滅び)によって危害を受けません。」』
12 ペルガモにある教会の指導者に、次のように書き送りなさい。『この手紙は、鋭い両刃の剣をふるう方からのものです。
13 「わたしは、あなたを取り巻く環境をよく知っています。そこには憎むべき悪魔の王座があり、悪魔礼拝が盛んです。それでも、あなたはいつも、わたしに従順でした。わたしの忠実な証人アンテパスが、悪魔の弟子の手にかかって殉教した時も、あなたはわたしを捨てませんでした。
14 しかしなお、二、三の非難すべき点があります。教会の中で、バラム(民数22―24章)の信奉者を見過ごしにしているではありませんか。バラムは昔バラクに入れ知恵し、イスラエルの民を性的な罪に巻き込み、偶像礼拝に走らせて、滅びに追いやろうとたくらみました。
15 あなたの教会にも、そのバラムに従う者が巣くっています。
16 だから、心と態度を改めなさい。さもないと、わたしはすぐにでも行って、口の剣で彼らと戦います。
17 聞く耳のある人は、聖霊が諸教会に言われることを、よく聞きなさい。勝利を得る人は天からの食べ物が与えられ、また、めいめいに白い石が与えられます。その石には、本人以外はだれも知らない、新しい名前が刻まれています。」』
18 テアテラにある教会の指導者に、次のように書き送りなさい。『この手紙は、燃える炎のような目と、真鍮のように輝く足を持つ、神の子からのものです。
19 「わたしは、あなたが貧しい人々に親切にし、物資を援助し、めんどうを見てあげたことを知っています。また、あなたの愛と信仰と忍耐とを知っています。そして、これらの点で、着実に成長していることも認めています。
20 しかしなお、非難すべき点があります。あのイゼベルという女を放任しているではありませんか。自ら女預言者と称しているあの女は、不品行など大した罪ではないと、クリスチャンをそそのかしています。しかも、そう口にするだけでなく、実際に不品行を行わせ、偶像への供え物の肉を食べさせようとしているのです。
21 わたしは悔い改める機会を与えましたが、あの女は拒みました。
22 さあ、今、わたしのことばに耳を傾けなさい。わたしはあの女を、激痛を伴う病気にし、彼女の不道徳にならう者も、罪を悔い改めてわたしのもとへ戻らなければ、同じ目に会わせます。
23 また、あの女の子どもたちも打ち殺します。こうしてすべての教会は、わたしが人の心と思いを見通すことを知るのです。わたしは一人一人に、それぞれの行いに応じて報います。
24 テアテラの教会の中で、この誤った教え〔この教えの支持者たちは、これを「深い真理」と呼んでいますが、実際には悪魔の落とし穴です〕に毒されていない人々については、これ以上、何も問いただすつもりはありません。
25 ただ、わたしが行くまで、いま手にしているものをしっかり握りしめていなさい。
26 勝利を得る者、すなわち、最後までわたしの働きを全うする者に、諸国民を支配する権威を与えます。
27 父なる神からそれを与えられたわたしにならって、あなたは、鉄の杖で人々を治めるのです。彼らは、砕けた陶器のように粉みじんになるでしょう。
28 また、あなたに明けの明星を与えます。
29 聞く耳のある人は、聖霊が諸教会に言われることに耳を傾けなさい。」』
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1 サルデスにある教会の指導者に、次のように書き送りなさい。『この手紙は、神の七つの霊と七つの星を持つ方からのものです。「あなたは生き生きした活動的な教会だと言われていますが、実は死んだ状態にあることを、わたしは知っています。
2 だから目を覚ましなさい。死の一歩手前まで来ている、残された者たちを力づけなさい。あなたの今までの行いは、どう見ても、神の前に正しくありません。
3 最初に聞いたこと、また、信じたことを思い出しなさい。それをしっかり守って、もう一度、わたしに心を向けなさい。さもないと、わたしは盗人のように、思いがけない時にあなたを襲って、罰します。
4 しかしなお、サルデスの教会には、この世の汚れに染まっていない少数の人々がいます。その人々は白い衣を着て、わたしと共に歩みます。彼らには、その資格があるからです。
5 勝利を得る者はみな、白い衣をまといます。わたしは、その人の名をいのちの書から消し去らず、父と天使の前で、彼らはわたしのものであるとはっきり宣言します。
6 聞く耳のある人は、聖霊が諸教会に言われることに耳を傾けなさい。」』
7 フィラデルフィヤにある教会の指導者に、次のように書き送りなさい。『この手紙は、きよく真実な方、ダビデのかぎを持つ方からのものです。この方が、そのかぎで開くとだれも閉じることができず、閉じるとだれも開けることができません。
8 「わたしは、あなたをよく知っています。あなたは決して強くはありませんが、わたしの教えを守ろうと努力し、わたしの名を否定しませんでした。それで、あなたの前に、だれも閉じることのできない門を開いておきました。
9 よく見なさい。神の民だと自称しながら〔実はそうではなく〕悪魔に味方する者を、わたしはこのような目に会わせます。彼らをあなたの足もとにひれ伏させ、あなたに対するわたしの愛を明らかにします。
10 あなたは迫害にもめげず、じっと忍耐して、わたしの教えに従ってきました。それで、すべての人間を試すために全世界に襲いかかる苦しみと試練の時に、わたしはあなたを守ります。
11 見なさい。わたしはすぐに来ます。いま手にしているわずかなものを、しっかり握りしめていなさい。自分の冠をだれにも奪われないためです。
12 わたしは、勝利を得る者を、わたしの神の神殿の柱とします。そこは安全で、もはや追い出されたりしません。わたしはその人に、神の名を刻みます。そして、神の都、すなわち、天の神のもとから下って来る新しい都エルサレムの市民とします。こうして彼は、わたしの新しい名を刻まれるのです。
13 聞く耳のある人は、聖霊が諸教会に言われることに耳を傾けなさい。」』
14 ラオデキヤにある教会の指導者に、次のように書き送りなさい。『この手紙は、確固として立つ方、忠実で、過去、現在、未来にわたって存在する万物の真の証人である方、神に造られたものの根源である方からのものです。
15 「わたしは、あなたをよく知っています。あなたは冷たくもなく熱くもありません。むしろ、冷たいか熱いかの、どちらかであってほしいのです。
16 しかし、なまぬるいだけなので、わたしは口から吐き出します。
17 あなたは、『私は金持ちだ。ほしいものは何でも手に入るし、もうこれ以上望むものはない』とうそぶいています。しかし、そんなあなたは、ほんとうにあわれで、みじめで、貧しくて、盲目で、おまけに裸同然であることに気づいていないのです。
18 忠告しておきます。真に豊かな者になるために、火で精錬された純金をわたしから買いなさい。また、裸の恥をさらさないために、しみ一つない清潔な白い衣をわたしから買いなさい。また、見えるようになるために、わたしから目につける薬を買いなさい。
19 わたしは愛する者を絶えず訓練し、しかったり、懲らしめたりします。ですから、もし神に対して熱い心を持たなければ、わたしの罰を受けることになります。
20 見なさい。わたしは戸の外でたたいています。その呼びかけにこたえて戸を開ける人なら、わたしは中に入って、だれとでも親しく語り合います。そして、互いに楽しい時を過ごすのです。
21 勝利を得る者を、わたしと共に王座につかせましょう。ちょうど、わたしが勝利を得た時、父から、王座に共に座ることを許されたように。
22 聞く耳のある人は、聖霊が諸教会に言われることに耳を傾けなさい。」』」
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1 それから、私が見ていると、天にある開かれた門が見えました。すると、聞き覚えのある、あの大きなラッパの響きのような声がして、こう語りかけました。「さあ、ここに上って来なさい。将来、必ず起こることを見せてあげましょう。」
2 あっという間に私は、聖霊によって天に引き上げられました。そこで目にしたものは、王座とそこに座っておられる方でしたが、私はその栄光に圧倒されてしまいました。
3 その方から、碧玉や赤めのうのように(ダイヤモンドやルビーのように)きらめく光が、輝きわたっていました。また、エメラルドのように光る虹が、王座を取り巻いていました。
4 王座の回りには二十四の座があり、二十四人の長老が座っていました。全員が白い衣をまとい、金の冠をかぶっていました。
5 王座からいなずまと雷鳴が起こり、その中に、声も聞こえました。王座の正面には、神の七つの霊を意味する七つの明かりが、燃えさかっていました。
6 その前に、きらきらと水晶のような海が広がり、王座の四方には、前後に目のついている生き物が四つ立っていました。
7 第一の生き物はライオンの姿で、第二の生き物は雄牛のように見えました。第三の生き物の顔は人間のようでした。第四の生き物は、大空に翼を広げたわしの姿をしていました。
8 この四つの生き物は、それぞれ六つの翼を持ち、その翼にも、おびただしい目がついていました。そして、昼も夜も、絶えずこう叫び続けているのです。「聖なる、聖なる、聖なる全能の神、主よ。昔も今も存在し、やがて来られる方。」
9 これらの生き物が、王座に座って永遠に生きておられる方に、栄光と誉れと感謝とをささげた時、
10 二十四人の長老はこの方の前にひれ伏して礼拝し、冠を王座の前に投げ出して賛美しました。
11 「おお主よ。あなたは栄光と誉れと力とを受けるにふさわしい方です。すべてのものをお望みどおりに造り、存在させておられるのですから。」
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1 また私は、王座に座っておられる方の右手に、巻物が握られているのを見ました。その巻物には表にも裏にも文字があり、七つの封印で閉じてありました。
2 一人の力ある神の天使が、大きな声で、「この巻物の封印を破り、それを開く資格のある方はどなたですか」と尋ねていました。
3 しかし、天にも地にも死者の中にも、だれ一人、その巻物を開いて読むことのできる者はいませんでした。
4 どこを捜しても、巻物を開くのにふさわしい人が見あたらないので、私はがっかりして泣きました。
5 すると、二十四人の長老の一人が、私を慰めてくれました。「泣くのはやめなさい。ごらんなさい。ユダ族から出たライオン、ダビデの家から出た方が勝利を得たので、あの巻物を開き、七つの封印を解くことができます。」
6 それから私は、二十四人の長老と王座と四つの生き物との間に、小羊が立っているのを見ました。小羊には、かつてささげられた時の傷跡がありました。この方は、七つの角と七つの目を持っていました。その目は、全世界に遣わされる神の七つの霊です。
7 小羊は前に進み出て、王座に座っておられる方の右手から巻物を受け取りました。
8 その時、四つの生き物と二十四人の長老は、それぞれハープと香のたちこめる金の鉢とを手にして、小羊の前にひれ伏しました。この香は、神の民の祈りです。
9 彼らは新しい歌を、高らかに歌っていました。「あなたこそ、巻物を受け取って封印を解き、それを開くのにふさわしい方。あなたは殺されましたが、その血によって、あらゆる民族の中から、神のために、人々を買い取ってくださいました。
10 そして、その人々を神の国に集め、神の祭司、地上の支配者とされました。」
11 それからまた、私は幻によって、王座と生き物と長老たちとの回りで歌う、数えきれない天使たちの声を聞きました。
12 彼らは大声で、「小羊こそ、ささげられるためにふさわしい方。殺された小羊こそ、力と、富と、知恵と、強さと、誉れと、栄光と、祝福とを受けるにふさわしい方」と歌っていました。
13 それからまた、私は、天地のすべての者、地下や海中に眠る死者全員の叫び声を聞きました。「祝福と誉れと栄光と力とが、王座に座っておられる方と小羊とに、永遠にありますように。」
14 すると、四つの生き物は「アーメン」と言い、二十四人の長老はひれ伏して礼拝しました。
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1 さらに見ていると、小羊は第一の封印を解いて、巻物を開き始めました。すると四つの生き物の一つが、雷のようにとどろく声で「来なさい」と呼びました。
2 目をこらしていると、一頭の白い馬が現れました。馬上の人は弓を持ち、冠をかぶっていました。そして次々と勝利を収めながら、なお勝利を求めて出て行きました。
3 それから、小羊は第二の封印を解き、巻物を開きました。すると、第二の生き物が「来なさい」と呼ぶのが聞こえました。
4 次に現れたのは赤い馬です。その馬上の者には、長い剣と、平和を奪って地上に混乱を招く権威が与えられました。こうして、戦争と殺し合いが各地で勃発しました。
5 小羊が第三の封印を解いた時、第三の生き物が、「来なさい」と呼ぶのを聞きました。すると、黒い馬が現れました。その馬にまたがる者は、秤を手にしていました。
6 四つの生き物の間から、声が聞こえました。「小麦一リットルも、大麦三リットルも一デナリ(一日分の賃金)。オリーブ油とぶどう酒を大切にしなさい。」
7 第四の封印が解かれた時、第四の生き物が「来なさい」と呼ぶのを聞きました。
8 今度は、青ざめた馬が現れました。その馬にまたがる者の名は「死」で、そのあとに、「地獄」という名の人の乗っている馬が続きました。彼らには、戦争とききんと伝染病と獣によって、地上の人々の四分の一を殺す権威が与えられました。
9 小羊が第五の封印を解いた時、私は祭壇を見ました。その祭壇の下に、神のことばを伝え、自分たちの証言に忠実であったために殉教した者全員の、たましいが見えました。
10 彼らは大声で、主に、こう叫んでいました。「おお、きよく、真実で、絶対者なる主よ。地上の人々のひどい仕打ちを、さばいてはくださらないのですか。いったいいつ、私たちの血の復讐をしてくださるのですか。」
11 すると、その一人一人に白い衣が与えられ、こう言い渡されました。「もうしばらく休むがよい。まだ、おまえたちと同じように殉教する者が、イエスに仕える同胞の中から出るからだ。」
12 小羊が第六の封印を解くのを見ていると、突然、大地震が起こりました。太陽は黒布でおおわれたように暗くなり、月は血のように赤く変わりました。
13 そして、星が地上に落ちたのです。まるで、いちじくの青い実が、大風にばらばらと振り落とされるようでした。
14 星をちりばめていた天は、巻物が巻き取られるように消え去り、すべての山や島は、激しい揺れのために、あちこちへその場所を変えました。
15 地上の王、指導者、金持ち、将軍、身分の高い人も低い人も、奴隷も自由人も、人々はこぞって、ほら穴や山の岩陰に身を隠し、
16 山々に向かって大声で叫びました。「私たちの上に倒れかかれ! 王座に座っておられる方の顔から、小羊の怒りから、私たちを隠してくれ。
17 神と小羊の怒りの日がついに来たのだ。だれがそれに耐えられよう。」
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1 それから私は、四人の天使が地の四すみに立っているのを見ました。彼らは、四方からの風をしっかり押さえていたので、木の葉一枚そよがず、海面は鏡のように静かでした。
2 次に、もう一人の天使が、生ける神の大きな刻印を持って、東から来るのが見えました。彼は、地と海とを破壊する権限を与えられた四人の天使に、大声で叫びました。
3 「お待ちなさい。私たちが、神に仕える人々の額に神の刻印を押し終わるまでは、手出しをしてはなりません。地にも海にも木にも、害を加えてはいけません。」
4-8 それから私が、「いったい何人の人に、神の刻印がつけられたのでしょうか」と尋ねると、「十四万四千人」という答えが返ってきました。その人々は、イスラエルの全十二部族から選ばれていました。内訳は次のようです。ユダの部族一万二千人、ルベンの部族一万二千人、ガドの部族一万二千人、アセルの部族一万二千人、ナフタリの部族一万二千人、マナセの部族一万二千人、シメオンの部族一万二千人、レビの部族一万二千人、イッサカルの部族一万二千人、ゼブルンの部族一万二千人、ヨセフの部族一万二千人、ベニヤミンの部族一万二千人。
9 その後、私の目には、おびただしい群衆が映りました。あらゆる国民、民族、国語の人々で、とても数えきれません。彼らは白い衣をまとい、しゅろの枝を手にして、王座と小羊との前に立っていました。
10 そして、声を張り上げ、「救いは、王座に座っておられる神と小羊とから来ます」と叫んでいました。
11 天使はみな、王座と長老、それに四つの生き物の回りに集まり、ひれ伏して神を礼拝してから、
12 こう言いました。「アーメン。祝福と栄光と知恵と感謝と誉れと力と勢いとが、永遠に神にありますように。アーメン。」
13 その時、二十四人の長老の一人が、私に尋ねました。「この白い衣の人たちがだれだか、わかりますか。どこから来たか知っていますか。」
14 「わかりません。どうか教えてください」と答えると、彼は言いました。「あの人たちは激しい迫害をくぐり抜け、小羊の血で、その衣を洗って白くした人たちです。
15 だから、こうして神の王座の前にいて、昼も夜も、神殿で奉仕しているのです。そして、王座に座っておられる方によって、安全にかくまわれています。
16 彼らはもう二度と飢えることも、渇くこともありません。灼熱の太陽からも守られています。
17 それは、王座の正面に立たれる小羊が、羊飼いとして彼らを養い、いのちの水の泉に導いてくださるからです。また神は、彼らの目からあふれる涙を、すっかりぬぐい取ってくださるのです。」
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1 小羊が第七の封印を解いた時、天に、およそ半時間ほどの静けさがありました。
2 それから私は、神の前に立つ七人の天使を見ました。その天使に七つのラッパが与えられました。
3 すると、金の香炉を手にした、もう一人の天使が現れて、祭壇のそばに立ちました。彼に多量の香が与えられましたが、それは、クリスチャンの祈りと共に、王座の前にある金の祭壇にささげるためのものでした。
4 香のかおりは、クリスチャンの祈りと混じり合って、祭壇から神の前に立ちのぼりました。
5 それから天使は、祭壇から取った火を香炉にいっぱい盛って、それを地に投げつけました。そのとたん、雷鳴がとどろき、いなずまが走り、激しい地震が起こったのです。
6 すぐさま、七つのラッパを手にした七人の天使が、ラッパを口に当てました。
7 第一の天使がラッパを吹き鳴らしました。すると、血の混じった雹と火が、激しい勢いで地上を襲いました。そのため、地上の三分の一が火に包まれ、木の三分の一と青草がすべて灰になりました。
8-9 第二の天使がラッパを吹き鳴らしました。すると、炎に包まれた巨大な山のようなものが、海に投げ込まれました。そのため、船の三分の一が破壊され、また、海の三分の一が血のように赤く染まって、魚の三分の一が死にました。
10 第三の天使がラッパを吹き鳴らしました。すると、燃えさかるたいまつのような大きな星が天から落ちて来て、川と泉の三分の一にばらまかれました。
11 この星は「苦よもぎ」と呼ばれました。川の水の三分の一が苦よもぎのように苦くなり、その水を飲んだ多くの人が死んだからです。
12 第四の天使がラッパを吹き鳴らしました。するとたちまち、太陽の三分の一と、月の三分の一と、星の三分の一が打たれて暗くなりました。そのため、昼間は三分の二の明るさしかなく、夜もいっそう暗くなりました。
13 また見ていると、一羽のわしが大空高く舞いながら、鋭い叫び声をあげていました。「ああ、災いが来る。災いが地上の人々に襲いかかる。あと三人の天使がラッパを吹き鳴らせば、恐るべきことが起こるのだ。」
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1 第五の天使がラッパを吹き鳴らしました。すると私は、天から地上に落ちて来る一人の人を見ました。その人には、底なしの穴を開くかぎが与えられていました。
2 彼が底なしの穴を開くと、大きな炉から立ちのぼるような煙が吹き上げました。そのため、太陽も空も黒ずんでしまいました。
3 すると、煙の中からいなごが飛び出し、地上を駆け巡りました。そのいなごには、さそりのように人を刺す力が与えられていました。
4 いなごは、草や木には害を加えず、ただ、額に神の刻印のない人々にだけ害を加えよと、命令されていたのです。
5 しかし、人間を殺すことは禁じられ、ただ、さそりに刺されたのと同じ激しい痛みで苦しめることが、五か月間だけいなごに許されていました。
6 その間、人々は苦しさのあまり自殺をはかりますが、どうしても死にきれません。どんなに死にたいと願っても、死は逃げて行くのです。
7 このいなごは、まるで、戦闘態勢がととのった馬のような姿をしていました。頭には金の冠をかぶり、顔は人間の顔にそっくりでした。
8 毛は女の髪のように長く、ライオンのような鋭い歯をむき出していました。
9 また、鉄製の胸当てのようなものを着け、その羽音は、戦場を駆ける戦車隊の響きを思わせました。
10 また、さそりのように鋭く刺す尾には、五か月のあいだ人々を激痛で苦しめる力がありました。
11 彼らの王は、底なしの穴の支配者で、その名をヘブル語でアバドン(破壊)、ギリシヤ語でアポリュオン(破壊者)と呼ばれていました。
12 第一の災いは過ぎ去りました。しかし、あと二つの災いが待っているのです。
13 第六の天使がラッパを吹き鳴らしました。すると、神の王座の前にある金の祭壇の四すみから、声が響いてきました。
14 その声が、第六の天使に命じました。「大ユーフラテス川のほとりにつながれている、四人の強い悪霊を解き放ちなさい。」
15 この悪霊は、定められた年、月、日、時が来るまでつながれていたのでした。そして今や、人類の三分の一を殺すために解き放たれたのです。
16 彼らは、総勢二億もの大軍団を率いていました。私はその数を聞きました。
17-18 私は幻の中で、彼らが馬に乗って出て来る有様を見ました。兵士たちの胸当ては、火のような赤色や、空色や、黄色でした。馬の頭はライオンの頭そっくりで、その口から吐き出される煙と火と燃える硫黄とで、人類の三分の一は殺されてしまいました。
19 人間を殺す武器は、その口だけでなく、尾にもありました。尾は蛇の頭に似ており、それで打たれると、人間は致命傷を負うのです。
20 これらの災害に会っても生き残った人々は、それでも神を礼拝しようとはしないで、悪霊や、金、銀、銅、石、木で造られた、見ることも、聞くことも、歩くこともできない偶像を拝み続けました。
21 また彼らは、殺人や魔術、不道徳、盗みを改めようとしませんでした。
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