の紹介
神は、指導者モーセに、エジプトの奴隷となっているイスラエルの民を解放する使命を与えました。そのモーセを通して、神の命令に従おうとしないエジプトの王に、神は十の災害をもたらしたのです。最後の災害の時に制定された過越の祭りは、その後イスラエルでは、神が民を解放してくださったことを記念するものとなりました。人々は紅海を渡り、シナイ山に着き、そこで神から十戒や神の天幕の設計図を授かり、神の民とされました。
の紹介
神は、指導者モーセに、エジプトの奴隷となっているイスラエルの民を解放する使命を与えました。そのモーセを通して、神の命令に従おうとしないエジプトの王に、神は十の災害をもたらしたのです。最後の災害の時に制定された過越の祭りは、その後イスラエルでは、神が民を解放してくださったことを記念するものとなりました。人々は紅海を渡り、シナイ山に着き、そこで神から十戒や神の天幕の設計図を授かり、神の民とされました。
1-4 自分の家族を連れ、ヤコブ(イスラエル)といっしょにエジプトに移ったヤコブの子たちの名前は、次のとおりです。ルベン、シメオン、レビ、ユダ、イッサカル、ゼブルン、ベニヤミン、ダン、ナフタリ、ガド、アシェル。
5 総勢七十人でした。ヨセフはみなより先にエジプトへ行っていたので、この数には入りません。
6 やがて、ヨセフも兄弟たちも死に、新しい世代になりました。
7 イスラエル人は多くの子どもに恵まれたので、人口は増え続け、ゴシェンの地はイスラエル人であふれ、一つの国と言ってもよいほどの勢力にふくれ上がりました。
8 やがて、ヨセフのことを知らない新しい王がエジプトの王になりました。
9 王は国民に言いました。「このままイスラエル人どもを放っておくと危険だ。あまりに数が多すぎる。
10 何とか彼らの勢力を食い止めなければならない。戦争にでもなり、彼らが敵方についたら大変だ。われわれに戦いを挑み、難なくこの国から逃げてしまうだろう。」
11 そこで、イスラエル人を奴隷にしてしまおうとしました。きびしい監督を立て、重労働につかせるのです。こうして建てられたのが、ファラオ(王)のための倉庫の町ピトムとラメセスです。
12 ところが、いくら重労働を課しても、締めつけをきびしくしても、いっこうに効果はありません。むしろ、前よりすさまじい勢いで人が増え続けるのです。エジプト人は警戒して、
13-14 ますます過酷な仕事を押しつけました。畑での長時間の重労働や、粘土でれんがを造る激しい仕事をさせました。
15-16 これほどにしても、まだ効き目がありません。とうとう王は、シフラとプアというヘブル人(イスラエル人)の助産婦に、ひそかに命じました。ヘブル人の男の子は生まれたらすぐに殺し、女の子だけを生かしておくようにというのです。
17 ところが、助産婦たちは神を恐れていたので王の命令に従わず、男の子も生かしておきました。
18 そこで王は彼女たちを呼びつけ、問い詰めました。「おまえたちは男の子を生かしておくそうだな。なぜ私の命令に背いたのだ。」
19 彼女たちは言いました。「王様はご存じないでしょうが、ヘブルの女はとても丈夫で、簡単に赤ん坊を産んでしまうのです。私たちが駆けつけた時には、もう生まれてしまっているのです。エジプトの女と違って出産に手間取らないものですから。」
20 神はこの助産婦たちを心にかけてくださったので、イスラエル人はさらに増え続け、強大な民になりました。
21 神を畏れ敬う助産婦たちも子どもに恵まれました。
22 それで、王は全国民に、「以後、ヘブル人の子は、女の子だけを残して、男の子はみなナイル川に投げ込め」と命じたのです。
—https://api-cdn.youversionapi.com/audio-bible-youversionapi/406/32k/EXO/1-c54d7df2ce2b46452f02e95e87ea20ef.mp3?version_id=83—
1-2 そのころ、あるヘブル人の若い男女が結婚しました。二人ともレビ族の出身で、やがて二人の間に男の子が生まれました。たとえようもなく、かわいらしい子でした。どうして、川へなど投げ込めるでしょう。母親は三か月の間、家に隠しておきました。
3 しかし、もうそれ以上は隠しきれません。彼女はパピルス(植物繊維)製のかごにタールを塗って防水し、その子を入れると、ナイル川のほとりの葦の茂みにそっと置きました。
4 その子の姉は、弟がどうなるのか遠くから見守っていました。
5 さて、それから何が起こったでしょう。ちょうどその時、王女が川へ水浴びに来たのです。侍女たちを従えて岸を歩いていると、葦の茂みの間に小さなかごがありました。王女は何かしらと思って侍女をやり、それを引いて来させました。
6 開けてみると、なんと中で子どもが泣いているではありませんか。「まあ、かわいそうに! きっとヘブル人の赤ちゃんだわ。」王女は思わず叫びました。
7 それを見ていたその子の姉は、この時とばかり王女のそばへ駆け寄りました。「王女様、その赤ちゃんを、お育てになりますか? でしたら、お乳をあげる人がいりますよね。だれかヘブル人の女の人を捜して来ましょうか。」
8 「よく気のつく子ね。そうしておくれ。」王女の返事を聞いて、少女はうれしくてたまらず家に飛んで帰り、母親を呼んで来ました。
9 「お礼は十分しますから、この子を連れて行って、私の子として育ててください。」王女はその子の実の母親とも知らず頼みました。もう何の遠慮もいりません。彼女は子どもを抱いて家に帰りました。
10 やがてその子は大きくなり、養子として正式に王女の屋敷へ引き取られました。王女はその子をモーセ〔「引き出す」の意〕と名づけました。水の中から引き出した子だったからです。
11 やがて、モーセはりっぱに成人しました。ある日、彼が同胞のヘブル人を訪ねた時、そこで目にしたのは、あまりにもひどい苦役でした。エジプト人が一人のヘブル人をなぐっているのを見て、同胞の苦しみを知ったモーセの血が騒ぎました。自分と同じヘブル人が痛めつけられているのを見過ごしにできませんでした。
12 急いであたりを見回し、だれも見ていないのを確かめると、そのエジプト人を殺して砂の中に隠しました。
13 次の日もまたヘブル人を訪ねましたが、今度はヘブル人同士がけんかをしていました。「同じヘブル人なのに仲間をなぐるとは、いったいどういうつもりだ。」モーセは悪いほうの男を責めました。
14 すると男は、「何だと? よけいなお世話だ。だいたい、そういうおまえこそ何者だ。まるで王様か裁判官みたいな口をきくじゃないか。昨日のエジプト人だけでは足りず、おれまで殺そうというのか」と言いました。あんなに用心したのに、昨日したことがばれていたのです。モーセは非常に不安になりました。
15 そして、心配したとおり、エジプト人殺害の話は王の耳にも達していたのです。王は、「直ちにモーセを捕らえ、処刑せよ」と命じました。窮地に立たされたモーセは、ミデヤン(アラビヤ半島の北西部、アカバ湾東沿岸)の地へ逃げて行きました。
モーセが井戸のかたわらに座っていると、
16 父親の羊の群れに水を飲ませるために、ミデヤンの祭司の娘が七人、水をくみにやって来ました。ところが、水おけに水をくみ始めると、
17 あとから来た羊飼いたちが娘たちを追い払おうとしました。モーセは立ち上がって彼女たちを助け、羊の群れに水を飲ませてやりました。
18 家に戻った娘たちに、父親のレウエルが尋ねました。「おや、今日はいつになく早いじゃないか。どうしたんだね。」
19 「いつものように羊飼いたちがじゃまをしてきたのだけど、一人のエジプト人が助けてくれたの。羊飼いを追い払って、羊に飲ませる水までくんでくれたのです。」
20 「ほほう、親切な人だな。で、その人はどこにいるのだ。ちゃんとお連れしたのかね。さあ呼んできて、お食事を差し上げなさい。」
21 モーセは、レウエルから彼のもとにとどまってほしいと言われ、申し出を受け入れることにしました。レウエルは、娘の一人チッポラを妻としてモーセに与えました。
22 やがて男の子が生まれ、ゲルショム〔「外国人」の意〕と名づけました。モーセが、「私はこの国では外国人だ」と言ったからです。
23 何年かして、エジプトの王が死にました。しかし、イスラエル人の重労働は少しも変わりませんでした。相変わらず奴隷として酷使され、うめき苦しんでいました。その苦しみに耐えかねて、泣きながら神に助けを求めました。その叫びは天に届き、
24 神は、子孫をカナンの地に連れ戻すという、アブラハム、イサク、ヤコブへの約束を思い起こしたのです。
25 神は天から一部始終をごらんになり、イスラエル人を救い出す時がいよいよ来たと考えました。
—https://api-cdn.youversionapi.com/audio-bible-youversionapi/406/32k/EXO/2-1ae980cdebe35cf3bf4c332ef443ada2.mp3?version_id=83—
1 ある日モーセは、ミデヤンの祭司であるしゅうとイテロ〔別名レウエル〕の羊の群れの番をしていました。砂漠のはずれにある神の山ホレブ(シナイ山)に近い所です。
2 と、突然、柴の燃える炎の中に、主の使いが現れました。よく見ると、柴には火がついているのに、いつまでも燃え尽きません。
3-4 「いったい、どういうことだろう。」不思議に思いながら、そばに近寄りました。その時です。神が燃える柴の中からモーセに呼びかけました。「モーセ、モーセ。」
「は、はい。どなたでしょう。」
5 「それ以上近寄ってはならない。くつを脱ぎなさい。あなたが立っている場所は聖なる地だ。
6 わたしはあなたの先祖の神、アブラハム、イサク、ヤコブの神である。」モーセはあわてて顔を覆いました。
7 主は続けて語りました。「わたしの民が、エジプトで非常な苦しみを受けているのを見た。無慈悲な監督のむちを取り除いてほしい、と叫んでいる声を聞いた。
8 わたしは彼らをエジプト人の手から救い出す。エジプトから助け出し、乳とみつの流れる国、広々とした美しい国へ連れて行こう。今は、カナン人、ヘテ人、エモリ人、ペリジ人、ヒビ人、エブス人が住んでいる地である。
9 今こそイスラエル人の嘆きがよくわかった。苦役に明け暮れ、エジプト人に酷使されている。
10 そこで、あなたをエジプトの王ファラオのもとへ遣わそう。わたしの民をエジプトから助け出すのだ。」
11 「そんな大それた仕事など、とても私にはできません。」モーセは思わず叫びました。
12 「心配することはない。わたしがついている。あなたを遣わしたのがわたしだという証拠に、必ずあなたとともにいよう。人々を無事エジプトから助け出したら、この山で礼拝しなければならない。」
13 「ですが神様、イスラエル人のところへ行って、先祖の神に遣わされて来たと言ったら、きっと聞かれます。『先祖の神様とは、いったい何という名の神様だ。』その時、私はどう説明したらよいのでしょう。」
14 「わたしは『わたしはある』(「永遠に生ける神、創造者」の意で、イスラエルの神の名。「主」のもともとの意味)という者だ。『「わたしはある」という方から遣わされた』と言えばよい。
15 そして、『あなたがたの先祖アブラハム、イサク、ヤコブの神、主が私を遣わした』と言いなさい。これが永遠に変わらないわたしの名だ。」
16 神はまた、モーセに命じました。「イスラエルの長老全員を呼び集めなさい。そして神が燃える柴の中に現れ、こう語ったと伝えるのだ。『わたしの民イスラエルがエジプトでどんなに苦しんでいるかを、この目で見た。
17 しかし、もうそんな屈辱を味わうことも、つらい労働をしいられることもない。わたしが必ず救い出す。そして、今、カナン人、ヘテ人、エモリ人、ペリジ人、ヒビ人、エブス人が住んでいる、「乳とみつの流れる」国へ連れて行く』と。
18 長老たちはあなたの言うことを聞くだろうから、いっしょにエジプトの王のところへ行き、こう言うのだ。『ヘブル人の信じる神様からお告げがありました。砂漠を三日ほど行った所で、神様にいけにえをささげるようにとのことです。どうぞ出かける許可を下さい。』
19 だが、王も一筋縄ではいかない。
20 だからわたしが、いやおうなしに王が承知するようにしよう。奇跡を起こしてエジプトを懲らしめる。そのあとで、ようやく行かせることになるだろう。
21 その時には、エジプト人からたくさんの贈り物をもらえるようにする。何も持たずにエジプトを出ることは決してない。
22 女はみな、エジプト人の主人の妻や隣人から、金、銀、宝石、美しい服を求め、それらエジプトの最上のものを息子や娘たちに着させなさい。」
—https://api-cdn.youversionapi.com/audio-bible-youversionapi/406/32k/EXO/3-357da4a470b66625fa26274e4a6ec6b4.mp3?version_id=83—
1 モーセは反論しました。「あの人たちは私を信じてくれないでしょう。私の言うことなど聞くはずがありません。『神がおまえに現れたって? それはうそだろう』と言うに決まっています。」
2 「モーセ、あなたが今、手にしているのは何か。」
「羊飼いの杖です。」
3 「地面に投げてみなさい。」そう言われて杖を投げると、たちまち蛇に変わったではありませんか。モーセは驚いて、あとずさりしました。
4 すかさず主は命じました。「蛇のしっぽをつかみなさい。」言われたとおりにすると、蛇は手の中で、また杖に戻りました。
5 「みなの前で、今と同じことをして見せるのだ。そうすれば、あなたを信じるだろう。そして、先祖アブラハム、イサク、ヤコブの神が、ほんとうにあなたに現れたのだと納得するだろう。
6 今度は、手をふところへ入れなさい。」また言われたとおりにして手を出してみると、なんとツァラアト(皮膚が冒され、汚れているとされた当時の疾患)にかかり、彼の手は雪のように白くなっていました。
7 「もう一度ふところへ入れなさい。」すると不思議なことに、ツァラアトはすっかり治っていました。
8 「たとえ最初の奇跡を信じなくても、二番目の奇跡は信じるだろう。
9 それでもまだ信じなかったら、ナイル川の水をくんで地面に注ぎなさい。水は血に変わるだろう。」
10 しかし、モーセはなおも食い下がりました。「主よ、私はとても口べたです。うまく話ができたためしがありません。こうしてお話ししていても、思うように物が言えません。すぐにつかえてしまうのです。」
11 「人間の口を造ったのはだれか。神であるわたしではないか。人が話せたり話せなかったり、目が見えたり見えなかったり、耳が聞こえたり聞こえなかったりするのは、だれの力によることか。
12 さあ、ぐずぐず言わず、わたしの言うとおりにしなさい。はっきり話せるように助け、何を話すかも教えよう。」
13 それでも、モーセは心を決めかねて言いました。「主よ、お願いです。だれかほかの人を遣わしてください。」
14 主は怒って、答えました。「もうよい。あなたの兄アロンは話すのが上手だ。ちょうど今、彼はあなたを捜しに来るところだ。あなたを見つけたら大喜びするだろう。
15 わたしが言うことを彼に教え、代わりに話してもらうがいい。二人ともうまく話せるようにわたしが助け、しなければならないことはすべて教える。
16 彼はあなたの代わりに語る。あなたはわたしの代わりに、語るべきことを彼に告げるのだ。
17 そして、あの奇跡を行うために、杖を持って行くのを忘れてはならない。」
18 モーセは家に帰り、義父のイテロに相談しました。「お許しいただければ、エジプトに帰って親類を訪ねたいのですが……。まだ生きているかどうかさえ、わからないのです。」
「遠慮はいらない。行っておいで。」イテロは快く承知しました。
19 いよいよミデヤンの地を出発するという時、主はモーセに告げました。「エジプトへ帰るのを恐れてはならない。あなたを殺そうとしていた者たちは、みな死んだ。」
20 モーセは妻と息子たちをろばに乗せ、エジプトへ帰りました。手には、あの奇跡を行った神の杖がしっかり握りしめられていました。
21 主はモーセに言いました。「エジプトに帰ったらファラオのところへ行き、教えたとおり奇跡を行いなさい。だが彼は強情を張って、すぐにはイスラエル人の出国を認めないだろう。わたしがそうさせるのだ。
22 その時はファラオにこう言いなさい。『主はこう言われます。「イスラエルはわたしの長男である。
23 彼らがエジプトを出てわたしを礼拝できるようにせよと、わたしはあなたに命じたが、あなたは拒否した。その罰に、あなたの長男を殺す」と。』」
24 旅の途中、モーセはある所で一夜を過ごすことになりました。その時、不意に主が現れ、今にもモーセを殺そうとしました。
25-26 妻のチッポラはとっさに火打ち石をつかみ、自分の息子の包皮を切り取り、割礼を施しました。それから、切り取った息子の包皮をモーセの両足につけ、「あなたは私にとっての血の花婿です!」と叫びました。それで主は、モーセに手をかけるのをやめました。
27 さて、主はアロンに、「荒野へ行ってモーセに会いなさい」と言いました。アロンは神の山ホレブ(シナイ山)まで出かけ、モーセと会い、再会を喜び合いました。
28 モーセはアロンに、主が自分たち二人に、これから何をし、何を語るよう命じられたのかを伝えました。もちろん、エジプトのファラオの前で行わなければならない奇跡のことも話しました。
29 モーセとアロンはエジプトへ行き、イスラエル人の長老たちを集めて会合を開きました。
30 アロンは、主がモーセに語ったことをみなに話し、モーセがみなの目の前であの奇跡を行ったので、
31 長老たちは二人の話を信じました。一同は、主が人々の苦しみをごらんになり、救い出そうとしていることを聞いて大喜びし、その場にひざまずいて主を礼拝しました。
—https://api-cdn.youversionapi.com/audio-bible-youversionapi/406/32k/EXO/4-d6247bb391fea47ca324443ac2ccfb8e.mp3?version_id=83—
1 その後、モーセとアロンはファラオに会いに行きました。「私どもはイスラエルの神、主のお告げを持ってまいりました。『わたしの民を行かせよ。荒野で聖なる祝宴を張り、わたしを礼拝させるためだ』とのことです。」
2 「ふむ、そうか。だが、どうしてこの私が、その主とやらの言うことを聞いて、イスラエル人たちを行かせなければならないのだ。主とはいったい何者だ。聞いたこともない。いちいち、そんなお告げなどに取り合ってはいられない。イスラエル人たちは絶対に行かせない。」王はきげんをそこねたようです。
3 しかし、アロンとモーセも引き下がりません。「ヘブル人の神様が私どもに現れたのです。私どもは荒野を三日行った所で、主にいけにえをささげなければなりません。もし神様に従わなければ、病気で死ぬか、さもなければ剣で殺されるかです。」
4-5 「ええい、いいかげんにしないか! おまえたちは自分をだれだと思っているのだ。イスラエル人にはそれでなくても仕事が山ほどある。その仕事を放り出させるつもりか。おまえたちも余計なことに口出ししないで、仕事に戻れ!」王は激高して言いました。
6 その日、王は腹立ちまぎれに、イスラエル人を使う監督と配下の人夫がしらに命令を出しました。
7-8 「以後れんが作り用のわら(れんがに混ぜていた)を彼らに与えてはならない。自分で取りに行かせるのだ。しかも、生産割り当ては一個たりとも減らすな。荒野へ行って自分たちの神にいけにえをささげたいなどとぬかすのは、暇を持て余しているからだ。
9 どんどん仕事をさせて、へとへとになるまでこき使え。モーセやアロンのうそっぱちな話を聞いていると、どんな目に会うか、思い知らせてやるのだ。」
10-11 監督と人夫がしらは、さっそくそれを全員に伝えました。「王様の命令によって、これからはわらを渡さないことになった。自分で探せ。ただし、れんがは前と同じだけ作るのだぞ。」
12 そこで、イスラエル人たちはあちこちに出かけて行って、必死でわらを集めました。
13 それでも監督は容赦しません。「一日分の仕事は前と同じにちゃんとやれ。言いわけは許さん!」ときびしく要求し、
14 イスラエル人の人夫がしらたちを打ちたたきました。「昨日の割り当て分を作らなかったな。今日も数が足りないぞ、怠け者めが。命令どおりに働け。」
15 人夫がしらたちは思い余って、ファラオのところへ嘆願に行きました。「王様、お願いでございます。こんなひどいやり方は、もうやめさせてください。
16 わら一本もらわず、前と同じ数のれんがを作るのはむりです。私たちが悪いわけでもないのに、しょっちゅうむち打たれるのはかないません。こんな理屈に合わない仕事をさせる監督が悪いのです。」
17 しかし、ファラオは相手にしません。「いいや、おまえたちは暇すぎるのだ。そうでなければ、『主にいけにえをささげに行かせてほしい』などとぬかすはずがない。
18 さあ、さっさと仕事に戻れ。わらは一本も渡さないぞ。れんがの割り当ても減らさない。今までどおり、きちんと持って来い。」
19 もう、どうにもなりません。人夫がしらたちは頭をかかえ込みました。
20 途方にくれて外に出ると、モーセとアロンが待っていました。彼らは二人の姿を見ると、
21 無性に腹が立ち、思いっきりののしりました。「ファラオやエジプト人からこんなひどい仕打ちを受けることになったのも、元はと言えばおまえたちのせいだ。まるで、われわれを殺させるための口実を与えたようなものだ。二人とも主のさばきを受けるがいい。」
22 モーセも気持ちが収まりません。主のもとに戻って抗議しました。「主よ、どうしてご自分の民なのに、こんなひどい取り扱いをなさるのですか。私が来たのは、いったい何のためでしょう。
23 あなたの命令をファラオに伝えてからというもの、事態はよくなるどころか、ますます悪くなるばかりです。それなのにあなたは、いっこうに救いの手を差し伸べてくださらないではありませんか。」
—https://api-cdn.youversionapi.com/audio-bible-youversionapi/406/32k/EXO/5-3ebb7f3002297fa398524d93d7ab9097.mp3?version_id=83—
1 主はモーセに言いました。「わたしがしようとしていることは、そのうちわかる。王はどうにもならなくなってから、ようやくわたしの民を行かせるだろう。その時には、行くのを許すというより、むしろ国から追い出さないわけにはいかなくなるのだ。
2-3 わたしはアブラハム、イサク、ヤコブに現れた全能の神、主である。もっとも、彼らには主という名ではわたしを知らせていなかったが……。
4 わたしは彼らと聖なる契約を結んだ。彼らと子孫とに、彼らが当時住んでいたカナンの地を与えると約束した。
5 今、イスラエル人がエジプト人の奴隷となってうめき苦しんでいるのが、よくわかった。そして、昔の約束を思い起こした。
6 だから人々に、主が必ず救い出すと伝えなさい。見ているがいい。わたしは大きな力をふるい、みわざを行う。彼らを奴隷の鎖から解き放ち、自由にする。
7 彼らはわたしの民となり、わたしは彼らの神となる。彼らは、エジプトから救い出したのがわたしであることを知る。
8-9 アブラハム、イサク、ヤコブに与えると約束した地に、わたしは彼らを連れて行く。その地はわたしの民のものとなるのだ。」
モーセは、主から聞いたとおり人々に伝えました。しかし、もうだれも耳を傾けようとしませんでした。彼の言うことを聞いてひどい目に会ったため落胆していたのです。
10-11 主はまた、モーセに語りかけました。「さあもう一度、ファラオのもとへ行き、イスラエル人を行かせるように言いなさい。」
12 しかし、モーセは素直に従えません。「主よ、同胞のイスラエル人でさえ、もう私の言うことを聞こうとしないのです。まして、ファラオが聞くはずがありません。それにだいいち、私は口べたなのです。」
13 主はモーセとアロンに再び、イスラエルの民とファラオにもう一度話し、イスラエル人の出国を要求しなさいと命じました。
14 彼らの家系の長は次のとおりです。
イスラエルの長男ルベンの子は、エノク、パル、ヘツロン、カルミ。
15 シメオンの子は、エムエル、ヤミン、オハデ、ヤキン、ツォハル、サウル〔母親はカナン人〕。
16 レビの子の家系は、ゲルション、ケハテ、メラリ。レビは百三十七歳で死にました。
17 ゲルションの子は、リブニ、シムイの氏族。
18 ケハテの子は、アムラム、イツハル、ヘブロン、ウジエル。ケハテは百三十三歳で死にました。
19 メラリの子は、マフリ、ムシ。
以上がレビの一族の家系です。
20 アムラムは父親の妹ヨケベデと結婚しました。その子がアロンとモーセです。アムラムは百三十七歳で死にました。
21 イツハルの子は、コラ、ネフェグ、ジクリ。
22 ウジエルの子は、ミシャエル、エルツァファン、シテリ。
23 アロンは、アミナダブの娘でナフションの妹エリシェバと結婚しました。彼らの子は、ナダブ、アビフ、エルアザル、イタマル。
24 コラの子は、アシル、エルカナ、アビアサフ。これがコラの一族です。
25 アロンの子エルアザルは、プティエルの娘と結婚しました。その子の一人がピネハスです。
以上がレビ族の長とその氏族に属する家族の名です。
26 この中のアロンとモーセの二人が、「イスラエル人を一人残らずエジプトから救い出せ」と、主から命令を受けたのです。
27 彼らはファラオのところへ行き、イスラエル人をエジプトから去らせるようにと要求しました。
28-29 二人はまた、「わたしが主である。行って、わたしの言うことをみなファラオに伝えよ」という命令も受けました。
30 その際モーセは、「私にはできません。口べたなのです。どうして彼が、私などの言うことを聞くでしょう」と答えました。
—https://api-cdn.youversionapi.com/audio-bible-youversionapi/406/32k/EXO/6-c0fcb67600f62c8e427875856b88ee19.mp3?version_id=83—
1 主はモーセに言いました。「あなたをわたしの使者として、エジプトの王ファラオのもとへ遣わす。兄アロンがあなたの代わりに話す。
2 あなたはわたしから聞いたとおりをアロンに話し、それを彼がファラオに伝えればよい。イスラエル人をエジプトから行かせるように要求するのだ。
3 ファラオは簡単には承知しないので、わたしはエジプトで数々の奇跡を行う。
4 それでも、彼はなかなか言うことを聞かないだろう。そこで最後に、大きな災いを送って痛めつけ、そのあとで、わたしの民を救い出す。
5 その力を目の当たりにする時、エジプト人は、わたしがほんとうに主であることをはっきりと知るだろう。」
6 モーセとアロンは、主の命令どおりにしました。
7 その時、モーセは八十歳、アロンは八十三歳でした。
8 主はさらにモーセとアロンに言いました。
9 「ファラオは、神から遣わされた証拠に奇跡を見せろと要求するだろう。その時、アロンはこの杖を投げるのだ。それはすぐさま蛇に変わる。」
10 モーセとアロンは宮殿に出かけて行ってファラオと面会し、奇跡を行いました。主に教えられたとおり、ファラオをはじめ居並ぶ家臣たちの前でアロンが杖を投げると、たちまち蛇になったのです。
11 王も負けじと、魔術を行う呪術師を呼び寄せ、彼らも魔法で同じことをしました。
12 彼らの杖も蛇に変わりましたが、その蛇はアロンの蛇にのみ込まれてしまいました。
13 それでもファラオは、頑としてモーセの言うことを聞こうとしません。
14 彼は強情で、イスラエル人の出国はあくまで許さないだろうと、主が言ったとおりでした。
15 しかし、主はなおも命じます。「がっかりしてはいけない。朝になったら、またファラオのところへ行きなさい。彼は川へ水浴びに行くから、この前、蛇に変わった杖を持って、岸で待っているのだ。
16 彼に会ったなら、こう言いなさい。『ヘブル人の神、主が私を遣わして、「荒野で神を礼拝できるように民を行かせなさい」と言われました。しかしこの前は、私の言うことを聞こうともしませんでした。
17 今、主はこう言われます。「今度こそ、わたしが神であることを必ず思い知ろう。モーセに杖でナイル川の水を打てと命じると、川は血に変わるからだ。
18 魚は死に、水は臭くなり、エジプト人はナイルの水を飲めなくなる」と。』」
19 主のことばはさらに続きます。「エジプト中のあらゆる水を杖で指すよう、アロンに言いなさい。そうすれば、川、運河、沼地、池から、家の中の鉢や水差しにくんだ水まで、みな血に変わる。」
20 そこで、モーセとアロンは命じられたとおりにしました。ファラオと家臣たちの目の前で、アロンが杖でナイル川の水面を打ちました。と、どうでしょう。ナイルの水はみるみる真っ赤な血に変わったのです。
21 魚は死に、水は臭くなって、とても飲むことはできません。国中が血であふれました。
22 しかしエジプトの魔術師たちも、秘術を用いて水を血に変えて見せたので、ファラオはかたくなな心を変えず、モーセとアロンには耳を貸そうとしませんでした。やはり主が言ったとおりです。
23 ファラオは何事もなかったように、平然と宮殿へ帰りました。
24 エジプト人は飲み水を手に入れるため、川岸に沿って井戸を掘りました。ナイル川の水が飲めなかったからです。
25 さて次の週のことです。
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1 主はモーセに言いました。「もう一度、ファラオのところへ行って警告しなさい。『主はこう言われます。「わたしの民が行ってわたしを礼拝するのを拒んではならない。
2 もし行かせないなら、かえるの大群を発生させて国の端から端まで、かえるだらけにする。
3-4 ナイル川はかえるであふれ、家の中まで跳び込んで来る。寝室もベッドも、家中かえるで足の踏み場もなくなる。かまどや粉をこねる鉢にまで入り込む。エジプトはかえるで埋め尽くされるだろう。」』」
5 そして、こう続けました。「杖をエジプト中の川や水たまりに向けるよう、アロンに命じなさい。この国の隅々までかえるであふれる。」
6 アロンが言われたとおりにすると、エジプトはかえるであふれ返りました。
7 しかし、魔術師たちも手をこまねいてはいません。秘術を使って、同じようにかえるを生じさせました。
8 困り果てたファラオは、モーセとアロンを呼びました。「かえるを何とかしてくれ。もうたくさんだ。おまえたちの神に頼んでくれ。かえるさえいなくなったら、おまえたちをこの国から出してやろう。神でも主でも、好きなように拝みに行くがよい。」
9 「ありがたいことです。それで、いつ出発できますか。その日が決まりしだい、さっそく祈りましょう。お望みの時に、ナイル川のかえるを残して、かえるは一匹残らず死にます。」
10 「よしわかった。明日にでも。」
「けっこうです。おっしゃるとおりにしましょう。その時、私たちの神、主のような方はほかにいないことが、よくおわかりになるでしょう。
11 ナイル川にいるかえるのほかは、みな死にます。」
12 モーセとアロンはファラオの前から下がりました。モーセがかえるのことを主にお願いすると、
13 そのとおりになりました。田舎といわず町といわず、家の中までもいたかえるは死に絶えて、死骸でいっぱいになりました。
14 あちこちに山と積み上げられた死骸から、吐き気をもよおすような悪臭がぷんぷんにおってきます。
15 ところが、かえるが死んでしまうと、ファラオはまた強情になり、約束を破って、イスラエル人を行かせないことにしました。主が予告したとおりでした。
16 主はまた、モーセに言いました。「地面のちりを杖で打つよう、アロンに命じなさい。エジプト中のちりは、ぶよになる。」
17 二人は命じられたとおりにしました。すると、ぶよが大発生し、エジプト人と家畜に取りつきました。
18 魔術師たちも同じことをしようとしましたが、今度は失敗しました。
19 「これはまさしく神のわざです。」魔術師たちはファラオに叫びました。しかし、ファラオはますますかたくなになるばかりで、それにも耳を傾けようとしませんでした。まさに神が予告したとおりでした。
20 次に主はモーセに命じました。「明日の朝早く起きなさい。王が水浴びに川へ来るから、その時こう告げなさい。『主はこう言われます。「わたしの民が礼拝しに行くのを許しなさい。
21 もし許さないなら、エジプト中にあぶの大群を発生させる。家々はあぶだらけになり、地面もあぶで見えなくなる。
22 しかし、イスラエル人が住むゴシェンの地には、そういうことはない。あぶは一匹も出ない。こうして、わたしが全地を支配する神、主であることをあなたは知る。
23 あなたの民とわたしの民とを、はっきり区別するからだ。これらのことはみな、明日起こる」』」
24 神がそのとおりにしたので、王の宮殿にもエジプトのどの家にも、恐ろしいあぶの大群が現れました。
25 あわてたのはファラオです。急いでモーセとアロンを呼びつけました。「わかった、わかった。おまえたちの好きにするがいい。自分たちの神にいけにえをささげるのもよかろう。ただし、この国の中においてだ。荒野へ出かけることは許さない。」
26 「おことばを返すようですが、それはだめです。私たちがささげるいけにえは、エジプトではたいへん嫌われているものです。そこでいけにえをささげたら、私たちのほうが殺されかねません。
27 神様の命令どおり、三日ほど旅をして、荒野でいけにえをささげなければなりません。」
28 「もう好きにしろ。ただ、あまり遠くへ行ってはならない。それよりも、急いで、私のためにも祈ってくれ。」
29 「わかりました。あぶの大群がいなくなるよう、神様にお願いしましょう。ですが、また気が変わって約束を破るようなまねは、二度となさらないでください。」
30 モーセはファラオの前から退き、あぶがいなくなるようにしてくださいと主に願いました。
31-32 主はその願いどおりにし、あれほどのあぶの大群がすっかり姿を消し、どこにも見えなくなったのです。ところが、心配がなくなると、王はまたまた強情になり、イスラエル人を行かせようとはしませんでした。
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1 主はまた、モーセに命じました。「ファラオのところに戻り、こう言うのです。『ヘブル人の神、主が要求する。神の民がいけにえをささげに行くことを許しなさい。
2 もし拒否したら、
3 わたしは恐ろしい疫病をはやらせよう。馬やろば、らくだ、羊の群れ、牛の群れなど、家畜は全滅する。
4 ただし、死ぬのはエジプト人の家畜だけだ。イスラエル人の牛や羊は、一頭も被害を受けない。』」
5 主は、翌日すぐこのことを行うと宣告し、
6 実際そのとおりになりました。明くる朝、エジプトの家畜がばたばた倒れ始めたのです。しかし、イスラエル人の家畜は病気にさえなりません。
7 ファラオは使いをやり、イスラエル人の家畜が一頭も死なないというのはほんとうかどうか調べましたが、間違いありませんでした。それでも、やはり彼の気持ちは変わらず、イスラエル人を行かせようとはしませんでした。
8 そこで、主はモーセとアロンに命じました。「かまどからたくさんのすすを取り出し、モーセはファラオの目の前でそれを空にまき散らしなさい。
9 それは細かなちりとなってエジプト中に散らばり、人と動物の区別なくどこにでもつき、できものとなる。」
10 二人はすすを取ってファラオのもとへ行き、彼の目の前で、モーセが空に向かってまきました。すると、それはエジプト中の人間と動物にはりつき、できものができてうみが出ました。
11 魔術師たちにもできものができ、とてもモーセの前に出られません。
12 しかし主は、ファラオが強情を張るままにさせたので、彼は神の命令に従おうとはしませんでした。主がモーセに予告したとおりです。
13 それから、主はモーセに命じました。「朝早く起きてファラオの前に立ち、こう言いなさい。『ヘブル人の神、主は次のように言われます。「わたしの民を行かせ、わたしを礼拝させなさい。
14 今度は、あなたをはじめ、あなたの家臣そしてエジプト中の人間が、骨身にこたえるような災害を起こす。この世界にわたし以外に神がいないことを教えるためだ。
15 これまでも、あなたたちを滅ぼそうと思えば滅ぼすことができた。
16 そうしなかったのは、わたしの力を、あなたと全世界にはっきり示したかったからだ。
17 それなのにあなたは、わたしに対抗できるとうぬぼれている。それで、わたしの民を行かせないと強情を張っているのだ。
18 それもよいが、明日の今ごろ、わたしはこの国全体に雹を降らせる。エジプトの国が始まってからこのかた、だれも経験したことがないような雹だ。
19 急いで家畜を小屋へ入れなさい。野にいるものは、人間も動物もみな、雹に打たれて死ぬ。」』」
20 エジプト人の中には、この警告を聞いて恐れ、家畜や奴隷を家に入れた者もいました。
21 しかし、主のことばなど心にとめない者たちは、「雹ぐらい何だ」とたかをくくっていました。
22 主はモーセに命じました。「天を指さしなさい。すると、雹がエジプト全土に降る。人間、動物、木、ありとあらゆるものの上に降る。」
23 モーセが杖を天に向けて伸ばすと、たちまち雷が鳴り、いなずまが走り、雹が激しく降り始めました。
24 その激しさは、とてもことばでは表現できないくらいで、エジプト史上、これほどの嵐はありませんでした。
25 エジプトはまたたく間に荒廃し、野外にいたものは人間も動物もすべてが死に絶え、木々は引き裂かれ、作物もなぎ倒されました。
26 その日、エジプトの中で、雹が降らなかったのは、イスラエル人が住むゴシェンの地だけでした。
27 ファラオはモーセとアロンを呼びにやりました。「私が間違っていた。おまえたちの主の言われるとおりだ。私も私の民も悪いことをした。
28 この恐ろしい雷と雹を何とかしてくれ。早くやむよう、主に願ってくれ。すぐにでも、おまえたちを立ち去らせることにするから。」
29 「けっこうです。町を出たらすぐ、私は両手を主に差し伸べて祈りましょう。雷と雹は必ずやみます。主は地を支配しておられるのです。あなたはそれをごらんになります。
30 しかし、なお、あなたは主の命令には従わないでしょう。家臣がたも同じです。」
31 この時すでに、亜麻と大麦は壊滅状態でした。大麦は穂を出し、亜麻もつぼみをつけていたからです。
32 小麦と裸麦はまだ穂が出ていなかったので、全滅を免れました。
33 モーセはファラオの前から退き、町の外に出て両手を高く天に伸べました。すると、雷と雹はピタリとやみ、雨もすっかり上がりました。
34 それを見て、ファラオと家臣たちはまたかたくなになって、今度も約束を破りました。
35 神が予告したとおり、イスラエル人の出国を許さないことにしたのです。
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