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ヨナ書

ヨナ書 の紹介

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ヨナはイスラエルの預言者で、まもなく(紀元前七二二年)イスラエルを滅ぼそうとしていた敵国アッシリヤ(首都ニネベ)に悔い改めを勧める説教をするように、神から示されました。しかし、ヨナは愛国心から異教徒に救いをもたらすことを良しとせず、船で神から逃げようとします。その途中、海に投げ込まれ、大きな魚にのみ込まれますが、やがて海岸に吐き出され、ついには神の命令に従い、ニネベへ説教をしに出かけたのです。しかし、人々が思いのほかあっさり悔い改めたのを見て憤ったヨナに、神は一本の木を通して実物教育をすることになります。

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ヨナ書

ヨナ書 1

主の前から逃げるヨナ

1 アミタイの子ヨナに、主から次のようなことばがありました。

2 「あの大きな町ニネベへ行って、主からの知らせを告げよ。『わたしはおまえたちを滅ぼす。おまえたちの悪行がわたしの前に上り、その悪臭が天にまで達したからだ』と。」

3 しかし、ヨナは行くことを恐れ、主の前から逃げました。ニネベとは反対方向の海岸の方へ向かい、ヨッパの港に着くと、タルシシュ行きの船が出るところでした。船賃を払って船に乗り込んだヨナは、主から身を隠そうと暗い船底に下りて行きました。

4 ところが航海が始まると、主が嵐を起こしたので、突然船は突風に見舞われ、今にも沈みそうになりました。

5 身の危険を感じた水夫たちは、必死の思いで、自分の信じている神々に助けを叫び求め、船を軽くしようと、積み荷を海に捨てました。その間、ヨナは船底でぐっすり眠っていたのです。

6 それで船長は船底に下りて行って、大声でどなりました。「おい! どういうつもりだ、こんな時に眠っているのは。さっさと起きて、あなたの神に祈ったらどうだ。そうすれば、お恵みで助けてもらえるかもしれないぞ。」

7 水夫たちはくじを引くことにしました。神々を怒らせて、こんな恐ろしい嵐を引き起こしたのはだれか、知ろうというのです。くじはヨナに当たりました。

8 「いったい何をしたのか、こんなに恐ろしい嵐を起こすとは。あなたは何者なのだ。仕事は何をしている? どこの国から来た?」

9-10 ヨナは答えました。「私はユダヤ人です。この地と海とをお造りになった天の神様である主を拝んでいる者です。」それから、主から逃げているところであることを話しました。

人々は話を聞くと、とても恐ろしくなり、「何でそんなことをしたのか。

11 嵐を静めるために、あなたをどうすればいいのだろう」と叫びました。海がいっそう荒れてきたからです。

12 ヨナは言いました。「私を海に投げ込んでください。そうすれば静まるでしょう。このひどい嵐は私のせいだとわかっていますから。」

13 彼らは陸に近づこうと必死に船をこぎましたが、どうにもなりません。暴風が猛烈に向かって来るのです。

14 そこで人々は、ヨナの神である主に大声で祈りました。「ああ主よ。この男の罪のために、私たちを死なせないでください。この男が死んでも、どうか責任を負わせないでください。私たちのせいではありません。特別な理由があって、あなたがこの男のところに嵐を送られたのですから。」

15 そして彼らは、ヨナを荒れ狂う海に投げ込みました。すると、嵐はおさまりました。

16 人々は主の前に恐れ、いけにえをささげて、主に仕えることを誓いました。

17 さて、主は大きな魚を用意して、ヨナをのみ込ませました。ヨナは三日三晩、魚の腹の中にいました。

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ヨナ書

ヨナ書 2

ヨナの祈り

1 ヨナは魚の腹の中から、自分の神、主に祈りました。

2 「苦しくてどうしようもない時、

私が主に向かって叫ぶと、

主は答えてくださいました。

死の淵から叫ぶと、

主よ、あなたは聞いてくださいました。

3 あなたは私を大海の深みに投げ込まれました。

私は大水の流れの中に沈み、

激しくさかまく波をかぶりました。

4 その時、私は言いました。

『ああ主よ。

主は私を退け、投げ捨てました。

もう二度と、あなたの聖なる神殿を

見ることはできません』と申しました。

5 波にのまれ、もう少しで死ぬところでした。

大水が私をふさぎ、海草が頭にからみつきました。

6 私は海底にそびえる山々の底まで沈んだのです。

いのちから締め出され、

死の国の囚人になってしまいました。

しかし、私の神、主よ、

あなたは大きく開いた死の口から、

私を引き上げてくださいました。

7 全く望みが断たれようとした時、

もう一度、私は主に思いを向けました。

そして聖なる神殿におられるあなたに、

真剣な祈りをささげました。

8 (偽りの神々を拝む者は、

主が与えようとしておられるあわれみに

背を向けています。)

9 私は、あなた以外の何ものも拝みません。

あなたがしてくださったことを、

どう感謝したらよいでしょう。

私は必ず約束をはたします。

私の救いは主のみです。」

10 そして主が命じると、魚はヨナを海岸に吐き出しました。

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ヨナ書 3

ニネベに行ったヨナ

1-2 主は再び、ヨナに語りました。「あの大きな町ニネベへ行き、前に命じたように、滅びが迫っていることを警告せよ。」

3 そこでヨナは、言われたとおりニネベへ行きました。ニネベは非常に大きな町で、その周囲にもたくさんの村々がありました。町を一回りするだけでも、歩いて三日かかるほどでした。

4-5 しかし、ヨナが町に入って説教を始めたその日から、人々は悔い改め始めたのです。ヨナは回りを取り囲んだ群衆に、「今から四十日後に、ニネベは滅びることになる」と叫びました。すると、彼らはヨナのことばを信じて断食を呼びかけ、身分の高い者から低い者まで、すべての者が荒布をまとって、悲しみを表したのです。

6 ニネベの王は、ヨナが語っていることを聞くと、王座から下り、王服をわきに置いて荒布をまとい、灰の中に座りました。

7 そして王と大臣たちは、町中に次のようなおふれを出したのです。「何人も、動物さえも、食べ物を口にしてはならない。水も飲んではならない。

8 荒布を身にまとい、ひたすら神様に向かって叫べ。暴力や強奪をやめ、悪の道から足を洗うようにせよ。

9 もしかすると、神様は私たちを生かそうと決め、怒りを静めて、滅ぼさないでくださるかもしれないからだ。」

10 こうして神は、彼らが悪の道から離れたのを見ました。それで、彼らを滅ぼす計画を思い直し、それを実行しませんでした。

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ヨナ書

ヨナ書 4

ヨナの怒りと主からの慰め

1 ところが、この主の計画変更にヨナはひどく腹を立て、

2 主に文句を言いました。「主よ、私が国にいて、ニネベへ行けと最初に言われた時、こうなさることはわかっていたのです。ですから私はタルシシュへ逃げたのです。あなたが恵み深く、あわれみに富み、なかなかお怒りにならず、思いやりのある神であることを知っておりましたから。ニネベの人々を滅ぼす計画も、簡単に取りやめることになるだろうと、わかっていました。

3 主よ、どうか私を殺してください。私が人々に語ったことが偽りになったのですから、生きているより死んだほうがましです。」

4 すると、主は言いました。「このことで、あなたは当然のように怒るのか。」

5 ヨナは町の外に出て、不機嫌な顔で、町の東側に腰を下ろしました。そこに木の葉の茂った日よけ小屋を作り、町がどうなるかを見るつもりだったのです。

6 小屋を覆っていた葉っぱが暑さでしおれてしまうと、主はとうごまを用意してすぐに成長させ、大きな葉がヨナの頭の上で日をさえぎるようにしました。それで彼は快適になり、とても喜びました。

7 ところが、神は一匹の虫を備え、翌朝、その虫が茎を食い荒らしたので、とうごまは枯れてしまいました。

8 太陽が昇って暑くなると、神は焼けつくような東風を吹かせました。太陽が頭にじりじり照りつけたので、ヨナはすっかりまいって死にたいと願い、「こんな思いをするくらいなら、もう死んだほうがましです」と言いました。

9 神はヨナに言いました。「この草が枯れたことで怒るのは当然のことだろうか。」ヨナは言いました。「もちろんです。死ぬほど怒って当然です。」

10 すると主は言いました。「あなたは、日よけが壊れただけでそんなにも嘆いているが、あれは自分が働いて作ったものではないし、もともと、はかないいのちでしかないものだ。

11 だとしたなら、このニネベのように大きな町をわたしが惜しまないはずがあるだろうか。そこには、霊的な闇の中にいる十二万の人々と、たくさんの家畜がいるのだ。」

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ミカ書

ミカ書 の紹介

の紹介

ミカはイザヤと同時代の人で、紀元前八世紀にイスラエルとユダに神のことばを伝えました。彼はエルサレムの南の小さな町モレシェテに住んでいましたが、首都であるエルサレムとサマリヤに向けて預言しました。彼らの圧制、高慢、貪欲、腐敗、偽りの信仰などを手きびしく非難したのです。国の指導的立場にある首都は、罪の手本ではなく正義の手本となるべきで、正義である神はそれらの町の行動をさばく、と説いています。

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ミカ書

ミカ書 1

1 次に述べるのは、ヨタム王、アハズ王、ヒゼキヤ王がユダ王国を治めていた時代に、モレシェテの町に住むミカに伝えられた主からのことばです。それはサマリヤとユダの両国へのことばで、幻によってミカに示されたものです。

2 よく聞け。

世界のすべての国々の民よ、耳をすませよ。

主が聖なる神殿の中から、

あなたがたを告発したのだ。

サマリヤとエルサレムに対するさばき

3 見よ、主が来ようとしている。

天の王座を離れ、山々の頂の上を歩きながら、

地上に来る。

4 山々は、火の中の蝋のように主の足の下で溶け、

丘を流れ落ちる水のように谷へ流れ込む。

5 どうしてこんなことが起こっているのか。

イスラエルとユダの罪のせいだ。

どんな罪か。

首都サマリヤとエルサレムを中心に行われている

偶像崇拝と虐待である。

6 それゆえ、サマリヤの町は瓦礫の山となり、

開けた野となって、

その通りはぶどうを植えるために掘り返される。

主はその城壁と要塞を壊し、土台をあばき、

その石を下の谷へ流し入れる。

7 刻んだ像は一つ残らず粉々に砕かれ、

礼拝者たちの寄進で建てた

きらびやかな偶像の神殿は焼き払われる。

嘆きと悲しみ

8 わたしは声をあげて嘆こう。山犬のようにほえ、

夜、泣きながら砂漠を横切る

だちょうのように悲しげに。

はだし、裸で歩こう。

9 わたしの民の傷が治せないほど深いからだ。

主はエルサレムを罰しようと、

すでにその門に立っている。

10 ガテの町は災いだ。

嘆き悲しむな。

ベテ・レアフラでは、悩み、

恥じてちりの中を転げ回れ。

11 シャフィルの民は身ぐるみはがされて、

裸になって恥じたまま、奴隷として引かれて行く。

ツァアナンの民は城壁の外に姿を現そうとしない。

ベテ・エツェルは町の土台ごと一掃される。

12 マロテの民は、

これから良い時代になるだろうと望みをかけている。

だが、待ちかまえているのは苦痛だけだ。

主が、今にもエルサレムを打とうとしているからだ。

13 急げ、ラキシュの民よ、

一番速い戦車で逃げるのだ。

ユダの町で最初にイスラエルの偶像礼拝の罪に

ならったのは、あなたなのだから。

そして南のすべての町が、

あなたの例にならうようになった。

14 ガテのモレシェテに書き送れ。

もう救われる望みはない。

アクジブの町は、できもしない援助を約束して、

イスラエルの王を欺いた。

15 マレシャの民よ、あなたは敵の賞品になる。

敵は、「イスラエルの誉れ」である

アドラムにまで侵入する。

16 泣け。

子どもたちのために泣き悲しめ。

子どもたちは奪い去られ、二度と会えなくなる。

奴隷として遠くの地へ連れて行かれてしまった。

頭をそって嘆き悲しむがいい。

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ミカ書

ミカ書 2

人の計略と神の計画

1 夜中に寝床で悪事を企む者は災いだ。

あなたがたは計略を実行するために夜明けに起き出し、

実行する力があるのでやってのける。

2 その人の財産すべてなのに、

人の土地や家を欲しがり、

詐欺と脅しと暴力でそれを取り上げる。

3 しかし、神である主は言います。

「あなたがたの悪には悪をもって報いる。

何ものもわたしを止めることはできない。

わたしが見放したあとはもう二度と、

いばって人を見下すことはできなくなる。」

4 その時、敵はあなたがたをあざけり、

「私たちはおしまいだ。だめになった。

神は土地を没収し、私たちを遠くへ追い払い、

私たちのものを他人にやってしまう」

という、あなたがたの嘆きの歌をまねて、からかう。

5 その時には、

他人があなたがたの領土の境界線を決める。

「主の民」は連れ去られた所に住むようになる。

偽りの預言者

6 「そんなことを言うな」と人々は言う。

「そのようなことをくどくど言うのはやめろ。

そんな話はみっともない。

そんな悪いことが私たちに起こるはずがない。」

7 ヤコブの家よ。それは正しい答え方だろうか。

主の御霊が、好きでそんな荒々しい話し方を

すると思っているのか。そうではない。

その脅しは、あなたがたのため、

正しい道に立ち返らせるためのものだ。

8 それなのに、今この時まで、

わたしの民はわたしに反抗している。

あなたがたを信頼し、安心して歩いている者の背後から

上着をはぎ取っている。

9 未亡人を家から追い出し、

その子どもたちから神が与えた権利をもぎ取っている。

10 さあ、立て! 出て行け!

もうここは、あなたがたの土地でも家でもない。

罪でこの地をいっぱいにしたので、

吐き出されるのだ。

11 「酒の喜びについて説教しよう」と言うのが、

あなたがたの好きな

飲んだくれの偽預言者だ。

解放の約束

12 イスラエルよ。

わたしが残りの者を集め、

囲いの中の羊のように、牧場の群れのように、

もう一度集める時がくる。

それは騒々しく、幸せな集団だ。

13 メシヤがあなたがたを連れ去られた地から導き出し、

捕らわれていた町の門を通って、

自分たちの地に連れ戻す。

イスラエルの王はあなたがたの前を進み、

主が先頭に立って進んで行く。

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ミカ書

ミカ書 3

指導者と預言者への叱責

1 イスラエルの指導者たちよ、聞け。

あなたがたは善悪の区別を知るべきだ。

2 それなのに、善を憎み、悪を愛している。

わたしの民の皮をはぎ、骨までしゃぶっている。

3 民を食い尽くし、こき使い、その骨を砕いて、

まるでなべに入れる肉のように切り刻んでいる。

4 それでいて、困ったことになると、

主に助けてくれと願う。

願いを聞いてもらえると本気で思っているのか。

顔をそむけられるだろう。

5 偽預言者たち、神の民を迷わせる者たちよ。

あなたがたは、食べ物をくれる者には

「平安があるように」と言い、

何もしてくれない者は脅すのだ。

そんなあなたがたに、神はこう告げている。

6 「夜があなたがたを取り囲み、

あなたがたの幻を断ち切る。

闇があなたがたを覆い、神から何のことばもない。

太陽は沈み、あなたがたの日は終わる。

7 そのようになってついに、恥じ入って顔を隠し、

自分たちの語ったことが

神から出たものでなかったことを認める。」

8 私は力に満たされ、主の御霊に満たされて、

神が罪を犯したイスラエルを罰すると、

恐れず告げよう。

9 イスラエルの指導者たち、私の言うことを聞け。

あなたがたは正義を憎み、不正を愛している。

10 エルサレムに、

殺人とあらゆる罪をはびこらせている。

11 指導者はわいろを取り、

祭司と預言者は、金をもらわなければ

教えることも預言することもしない。

それでいて、主にこびへつらって、

「すべて大丈夫。主は私たちとともにおられる。

どんな災いもくるはずがない」と言う。

12 そんなあなたがたのせいで、

エルサレムは畑のように耕され、廃墟となる。

神殿が立っている山の頂も藪で覆われる。

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ミカ書

ミカ書 4

主の山

1 しかし、終わりの日に、

シオンは世界中の山々で最も名を知られるようになり、

世界のすべての国々から称賛され、

世界中から巡礼が訪れる。

2 彼らは互いに言う。

「さあ、主の山へ行き、

イスラエルの神の神殿を見よう。

神は、私たちがどうしたらよいか教えてくださる。

そうしたら、そのとおりにしよう。」

その日には、

主がエルサレムから全世界を支配する。

エルサレムから主の教えが発せられ、

主のことばが告げられる。

3 主は諸国の間を仲裁し、遠く離れた強国に指令を下す。

彼らは剣を鋤に、槍を鎌に打ち直し、

国々はもう争うことがない。

すべての戦争が終わるからだ。

平和が実現し、軍の士官学校や訓練場は閉鎖される。

4 彼らはみな自分の家で、豊かで落ち着いた生活を営む。

恐れるものが何もないからだ。

主ご自身がそう約束している。

5 それゆえ、たとえ回りの国々が偶像を拝んでも、

私たちの神、主に従おう。

神の計画

6 やがてくるその日に、主は次のようにすると言います。

罰せられたご自分の民、すなわち、病弱な者、

足の悪い者、貧しい者を連れ戻し、

7 彼らの地で再び強くし、強力な国とし、

主ご自身が永久に王となり、

シオンの山から支配すると。

8 エルサレム、神の民の見張り塔よ。

あなたの王権と力は、以前のように回復される。

9 だが、今は違う。

あなたはおびえて金切り声を上げる。

あなたを導く王はどこにいるか。

彼は死んだ。

賢い者たちはどこにいるか。

みないなくなった。

産みの苦しみをしている女のように、

苦痛があなたを捕らえて放さない。

10 シオンの娘よ、激しい苦痛に、身もだえしてうめけ。

あなたはこの町を出て、野宿しなければならない。

遠くバビロンへ追放されるのだ。

だが、そこでわたしはあなたを救い出し、

敵の手から解放しよう。

11 今、多くの国があなたに敵対して集まり、

あなたの血を求め、

滅ぼそうとやっきになっている。

12 だが、彼らは主の考えを知らず、

主の計画を理解してもいない。

主がご自分の民の敵を、

脱穀される麦束のように寄せ集める時がくる。

イスラエルに対して、彼らは全く無力となる。

13 シオンの娘よ、立って麦を打て。

わたしが鉄の角と青銅のひづめを与える。

多くの国々を踏みつけ、粉々にせよ。

そして彼らの富を、全地の主の主に、

ささげ物としてささげるのだ。

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